運用管理がグリーンITへの対応を支援~日立製作所「JP1」

2008年6月5日(木)
シンクイット編集部

省電力PC導入のレポートやポリシーの適合状況をJP1で確認

 オフィスのクライアント環境においては、日頃のPCの使い方を統制する省電力ポリシーを徹底することで、企業で使用する数あるPCの消費電力量を削減することができる。これだけでも、大きな省電力効果が期待できる。また、「PCの状況を調査することは、IT資産の管理を同時に行えることでもある」と考えれば、そのまま運用統制としての意味を持つ。省電力による環境対策、管理の効率化、そして内部統制に対応している企業であるという認知が広まれば、企業イメージ向上にも役立つ。

 では、JP1は省電力化をどのように支援しているのだろうか?

 JP1では、グリーンIT対応のPDCAサイクルをそれぞれのフェーズでサポートすることで、システム運用面での省電力運用を支援している。具体的には、JP1/NETM製品によって「省電力対応PCの導入計画立案(Plan)」、「省電力のための統制(Do)」、省電力ポリシーへの適合状況などの見える化による「省電力対応状況の評価(Check)」、「省電力ポリシーの適用(Action)」といった継続的な改善を実現させるという流れを作り出すことだ。

 まず、「Plan」の「省電力対応PCの導入計画立案」はJP1/NETMによって、省電力対応CPUを搭載したPCの導入率や、オフィスにおける不稼働PCの台数を部署別に集計し、グラフなどで分かりやすくレポートに出力する。レポートを分析することで、PCの更改期において段階的に省電力PCへ入れ替える際の基本データとしての活用や、電源が入ったままの無駄なPCを調査するといった、オフィスにおける現状の見える化が可能だ。

 このように、データに基づく計画的なオフィスの省電力化の推進をサポートしている。

従業員の意識を高めつつ実行する省電力化

 計画の次は「Do」、すなわち「省電力のための統制」のフェーズだ。省電力ポリシーの徹底には、メッセージをモニターに直接表示させるのが有効だ。JP1では、JP1/NETMの管理下にあるPCに対し、指定時刻に一斉に電源OFFのメッセージを送信することができる。さらに、一定時間後に自動的に電源をオフにすることも可能だ。これによりPCの電源の切り忘れをなくすなど、オフィスにおける省電力運用の徹底を図ることができる。

 「Check」フェーズの「省電力対応状況の評価」では、PCの省電力ポリシーの適合状況を、部署別に時系列で示せるグリーンレポートが有効だ。レポートはCSV形式での出力も可能なので企業ニーズに合わせて柔軟に分析することも可能だ。

 なお、レポート項目として設定できるのは、「モニター電源オフ」「ハードディスク電源オフ」「システム電源オフ(スタンバイ、休止)」「プロセッサ調整」など。これによりポリシーが適切に守られているかの把握やポリシーが適正かといったことを見直すことができる。

 上記のポリシーが十分に浸透していない部署・PCの特定後は、JP1/NETM/DMの機能で、各PCの設定を一括設定する「Action」が可能だ。たとえば強制電源オフなどの措置も検討できるだろう。そうして次なるPlanへと展開していくのである。

 次ページではJP1が支援するサーバ室のグリーンITを見てみよう。

著者
シンクイット編集部

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