Windows Server 2008登場
Windows Server 2008 - これからのサーバの姿
いよいよはじまった6月特集「OS-1グランプリ」!特集の最初を飾るのは、2008年4月に発売されたばかりの「Windows Server 2008」だ。執筆はマイクロソフトのエバンジェリスト、「物より人」「手順よりも意味」を信念に精力的な啓蒙活動をする高添 修だ!一見柔らかな物腰だが、こと「良い物を正しく伝える」活動のためには、決して譲らない、生まれながらの伝道師だ!高添氏、どうぞ!
Windows Server 2008は、Windows Server 2003の後継としてマイクロソフトが提供を開始した新しいサーバOSです。
Windowsベースのサーバは多機能であり、安定したOSとして企業システムの中でも多く利用されているため、新しいサーバの目指すところは新機能の追加ばかりではありません。そこでWindows Server 2008では、後述するいくつかの機能追加だけではなく、ベースOSとしてのセキュリティの見直し、多言語対応、モジュール化の推進、運用管理機能の再構築など、現場を支えるエンジニアのための機能強化にも力を入れました。
新しいOSとしての新しいコンセプトを理解しつつ、新しくなったさまざまな機能を評価してもらえれば幸いです。
仮想化がOSの機能になる日
分散システムが主流となった今、サーバの台数が増えるのは自然の流れであり、各企業はサーバの劇的な増加に頭を抱えています。また、ピーク時のパフォーマンスをベースにサイジングされたサーバの使用率は一般的に高いと言えず、投資対効果という観点から新しいソリューションが求められていました。
そこで、注目を浴びているのがサーバの仮想化技術です。1台の物理マシン上で複数の仮想サーバを動作させることで、物理サーバの台数削減や物理マシンの利用率の向上を目指すことになります。スペースや消費電力の削減も導入のメリットとして大きな理由となるでしょう。
また、サーバそのものがファイルとして管理できるため、運用の効率化や迅速なシステム展開など、メリットが多いのも事実です。そのような時代背景もあって、マイクロソフトは数年前からVirtual Serverというサーバを仮想化するためのツールを無償提供しています。そしてもうすぐHypervisor型のアーキテクチャを採用したHyper-Vが登場します。
しかし、サーバの仮想化技術が進化し、メリットについては認めているにも関わらず、仮想環境を利用するまでに至っていない企業も少なくありません。そんな仮想環境を多くの企業に使ってもらうにはどうすべきか。Hyper-Vは新しいアーキテクチャを採用しただけでなく、Windows Server 2008の1つの機能として提供されます(原稿執筆時の2008年6月現在は開発中のため、検証でのみ利用可能な評価バージョンが提供されています)。
Windowsに慣れている人ならHyper-Vの敷居は低いでしょう。仮想環境が特殊なものと言われる時代は終わりました。ぜひHyper-Vをご利用いただき、仮想化のメリットを存分に享受してください。
次は、Windows Server 2008のコンプライアンスについて紹介しましょう。
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