IPSでパッケージ管理!
パッケージを管理するためのGUIツール
パッケージを管理するためのPythonで記述されたGUIも提供されています。具体的には、デスクトップメニューから、「システムメニュー → システム管理 → Package Manager」で起動することができます。
図3の動画では、IPS GUIのインストールと、IPS GUIでパッケージをインストールし、途中で止めたらどうなるかということを紹介しています。DTraceを利用すると、どこのファイルへ書き込みが行われているかも容易に理解できます。なお、動画の中で利用しているDTraceの詳細については、著者のブログ(http://blogs.sun.com/katohisa/entry/fsinfo_provider%E3%81%AE%E4%BD%BF%E3%81%84%E3%81%A9%E3%81%93%E3%82%8D)を参考にしてください。
個人リポジトリの作成
個人のリポジトリを作成には、smfコマンドまたはpkg.depotd(1)のどちらも利用することができます。pkg.depotd(1)は、バックグラウンド処理で動かすことをおすすめします。
# mkdir /var/my_repository
# /usr/lib/pkg.depotd -d /var/my_repository -p 9999 &
# ls /var/my_repository
実行すると以下が出力されます。
catalog file pkg search.dir search.pag trans updatelog
リポジトリを作成したら、Webブラウザを起動して「http://localhost:9999」にアクセスしてみましょう。アクセスしてみると、「pkg server ok」という画面が表示されます。その画面表示されていれば、リポジトリ作成は成功です。
今度は、今まで利用していたSVR4パッケージをリポジトリに送り、公開してみましょう。試しに、sunfreeware(http://www.sunfreeware.com)からSVR4パッケージctagsをダウンロードしてみましょう。ダウンロードしたパッケージをpkgsend(1)を利用して、リポジトリに送ります。
# pkgsend -s http://localhost:9999 send ctags-5.7-sol10-x86-local
上記のコマンドを実行後、個人リポジトリURLにアクセスしてみましょう。Catalogにパッケージが追加されていることを確認できるかと思います。
さらにSMF形式のリポジトリ作成方法やIPS形式の個人パッケージの作成方法など詳細について知りたい方は、OpenSolarisのDocument Information(http://dlc.sun.com/osol/docs/content/IPS/ipsdev.html)を併せて確認してみてください。
次回は、IPSパッケージの更新で利用するBoot環境(BE)について説明します。