MySQLの準備とOSSインストール
Movable Type Open Sourceインストール前の準備
今回最後に、Perlで書かれたブログシステムであるMovable Typeのオープンソース版をインストールします。
最近ではMelody(http://openmelody.org/)というMovable Typeのコミュニティ開発版が登場しており、そちらも気になりますが、インストールしてみたところまだ開発中でMovable Typeと突出した違いがない(2009年7月現在)ため、今回はおとなしくMovable Typeをインストールします。
アプリケーションを公式サイト(http://www.movabletype.jp/opensource/)からダウンロードします。本記事ではMovable Type(Open Source)4.261を利用しています。
取得したファイルを解凍し、中のファイル群をすべて「C:\inetpub\wwwroot\mt」にコピーします。「C:\inetpub\wwwroot\mt」フォルダはユーザー「IUSR」に対しフルコントロールの許可を与えます。
続いてMTフォルダのアプリケーションへの変換を行います。「IISコントローラ > Default Web Site」で右クリックし「最新の情報に更新」をクリックすると作成した「mt」フォルダが表示されます。そのフォルダを右クリックし「アプリケーションへの変換」を選択し「OK」をクリックします。この変換はperl系のアプリケーションを動作させるのに必要になります。
さらにDB作成を行います。
mysql -uroot p
(パスワードを入力)
create database mt;
grant all privileges on mt.* to ‘mt’@’%’ identified by ‘パスワード’;
exit
これで MovableType 用のデータベースができました。
続いてMovable Typeの動作に必要なモジュールをインストールします。インストール前にActiveState社提供のリポジトリではCrypt-DSAなどのモジュールが足りないため、コマンドラインインターフェースから以下のコマンドでリポジトリを追加します。
ppm repo add bribes http://www.bribes.org/perl/ppm/
ppm repo add uwinnipeg http://cpan.uwinnipeg.ca/PPMPackages/10xx/
追加したら、以下のコマンドを入力しモジュールをインストールします。
ppm install DBD-mysql
ppm install Mail-Sendmail
ppm install IPC-Run
ppm install Crypt-DSA
以上でインストールのための環境が整いました。「http://example.com/mt/mt-check.cgi」にアクセスすることで必要なコンポーネントがそろっているか確認できます。
なお、モジュール一覧にはImage-Magickも表示されますが、今回こちらは利用せず、GDという別のイメージドライバーを利用します。本記事のソフトの組み合わせではImage-Magickを利用すると利用時にエラーとなってしまいます。
IISへのOSSインストール その3 Movable Type Open Source
以下の手順でMovable Type Open Sourceをインストールします。
1)ブラウザから「http://example.com/mt/」にアクセスし、「ログイン」をクリック
2)ようこそ画面で「開始」をクリック
3)システムチェック画面で「次へ」をクリック
4)データベース設定画面でMySQLの接続情報を入力
・データベースの種類:MySQLデータベース
・データベースサーバ:localhost
・データベース名:mt
・ユーザー名:mt
・パスワード:設定したパスワード
5)「接続テスト」クリック後「次へ」をクリック
6)メール設定画面でメール送信プログラムをSMTPサーバーとし、各項目を入力し「次へ」をクリック
7)テンポラリディレクトリの設定画面でTempDirを「C:\Windows\Temp」のままとし「次へ」をクリック
8)構成ファイルの書き込みが完了するので「次へ」をクリック
9)アカウントの作成を行い、「次へ」をクリック
最初のブログを作成する画面では、例として以下のように入力します。
ブログ名:My First Blog
ブログURL:http://example.com/my_first_blog/
公開パス:C:\inetpub\wwwroot\my_first_blog
「ブログ名」の入力をすると連動して「公開パス」が変わるのですが、このパス内に「mt」が含まれてしまい「C:\inetpub\wwwroot\mt\my_first_blog」となってしまいます。URL Rewrite機能でうまく動作させることは可能と思いますが、その設定は面倒ですので「ブログURL」と「公開パス」であらかじめリライトが不要な表記が望ましいです。
入力が終わったら「インストール」をクリックします。
インストールプロセスが進んでいき完了したら「Movable Typeにサインイン」をクリックし、先ほど登録したユーザー情報でログインします。
管理画面にログインすると、「Image-Magickがない」という警告が出ます。これはデフォルトのドライバーがImage-Magickとなっているためです。「C:\inetpub\wwwroot\mt\mt-config.cgi」の最後に以下の1行を追加する事でデフォルトのドライバーをGDに変更しましょう。
ImageDriver GD
以上でインストールは完了です。ブログ記事を新規作成するなどして動作確認をしましょう。
携帯にも公開したい場合はMT4i(http://www.hazama.nu/pukiwiki/index.php?MT4i)を利用することで実現できます。
次回は構築と運用のポイントとまとめを行います。
【参考文献】
「パーマリンクの使い方/WordPress(日本語)」(http://wpdocs.sourceforge.jp/Using_Permalinks)(アクセス:2009/07)
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