1ランク上のサーバー管理者になるためには?
ITを活用してアウトプットしよう、外へ出よう
この連載の第2回:中小企業のサーバー管理・監視体制(http://thinkit.jp/article/982/1/)でもご紹介したとおり、サーバー管理者って少ないんですよね。社内に専任がひとり、または兼務がひとり……。そんな状態が珍しくありません。
ひとりは気楽でいい半面、自己研鑚(けんさん)するにしてもひとりだとなかなか難しいですよね。そこでおすすめの方法をご紹介します。
それは「アウトプットすること」です。最近はITの力で、個人でも簡単にアウトプットできるようになってきました。
・Twitter
情報の鮮度が非常に高いことが特徴の、マイクロブログの代表格です。 (故マイケル・ジャクソン氏が亡くなったニュースを私が最初に知ったのは、 twitter経由でした)。非常にインタラクティブ性が高いのも特徴です。自分がいままで知らなかった新しいサービス、新しい領域のプロダクト、悩み、解決方法などについて聞いたり教えたりできます。
・SlideShare
スライド(プレゼン資料など)の共有サービスの代表格です。 YouTubeのように関連するスライドを紹介してくれるので、興味がある分野についての資料を次々と探していくことができます。海外のカンファレンスでの資料、大規模事例などもアップロードされていますので、ぜひ探してみてください。深い話、デッカイ話など、広い世界を垣間見ることができますよ。
・blog
エンジニアとして・サーバー管理者として情報を発信することは、とても効果的です。組織固有の事例などは機密に係ることもありますが、純粋な技術情報であれば機密には係らないことがほとんどだと思います。自分の名前で、自分の責任において技術情報を発信することで、下記の「アウトプット効果」を実感できると思います。
上記などを活用して、ぜひ継続的にアウトプットしてみてください。ただし、機密情報を出してしまったり、ユーザー企業や勤務先に迷惑を及ぼすような情報をアウトプットするのは、言うまでもなくNGです。この点に注意してアウトプットすると、以下のような効果が期待できます。
・誤りをなくそうとすることで、知識がより深くなる
・知識を深める過程で、新たな疑問が湧く→知識が広くなる
・小難しい内容をわかりやすく伝えるトレーニングになる
また、アウトプットの中級編として勉強会、交流会などの場での発表があります。実際にface to faceで発表する場合、参加者からの質問にリアルタイムで回答するということが中級編たるゆえんです。
難易度は比較的高いですが、とても良い刺激になります。経験上、勉強会後は非常にモチベーションが高くなります。いい刺激を受けたり、与えたりするためにも、ぜひ外へ出てみてください!
インフラ系の勉強会はあまり多くないようなのですが、私の在籍するハートビーツでも、この夏からインフラエンジニア勉強会を始めましたので、ぜひ参加してみてください「インフラエンジニア勉強会 hbstudy」(http://heartbeats.jp/hbstudy/)
※企業が主催する自社製品のセミナーの場合、効果が期待できないこともありますのでうまく使い分けましょう。
ただし、いくら個人がスキルを伸ばしても、ひとりではどうにもならないこともあります。代表的なものは「時間」です。 24時間/365日稼働のサービスに対して管理者がひとりしかいない場合、夜間の対応などが難しくなります。最初のうちはサービスレベルがそれなりで良い場合も多いと思いますが、監視・管理の手が足りなくなってきた場合にはぜひアウトソースも検討してみてください。
まとめ ~1ランク上のサーバー管理者になるために
連載では4回に亘り、サーバー管理者である執筆陣がサーバー管理者の方に知っておいていただきたいテクニック、気のもちようなどをお伝えしました。いかがだったでしょうか?
多少なりともサーバー管理者の方の気が軽くなったり、勇気が出たりモチベーションがあがったり、という効果が一時的にでもあれば、幸いです。
最後にまとめとして、本連載の執筆陣からサーバー管理者の方々へのメッセージをお伝えします。
・サーバー管理者は大変!
精密になりすぎないように適度に。
・サーバー管理者は少数精鋭!
運用・アーキテクト・ビジネスレイヤなど積極的に。
・サーバー管理者はチャンスが多いエキサイティングな仕事!
広くも深くも攻めていけます。
・サーバー管理者は孤立しがちなので外に出よう!
世間にはたくさんの仲間がいます。ぜひ一緒に楽しい業界を作り上げていきましょう。
サービスを守り育てることができるのは、サーバー管理者の役得です。ITのシステム、サービスを支えるプロフェッショナルとして、ぜひ楽しいエンジニアライフを送っていきましょう!
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