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地域に密着した脅威への対応策 ここまで紹介した地域や企業など、少数単位を標的とした不正プログラムによる「ターゲット攻撃」に対抗するには、ウイルス対策製品を選ぶ際に機能や価格はもちろんのこと、ユーザ自身が住む国や地域においてどれだけのサポートサービスを受けることができるかも考慮する必要がある。 セキュリティベンダーは他のソフトウェアベンダーとは異なり、ソフトウェア製品の開発だけではなく、世界中で日々発生する新しい不正プログラムの情報収集やパターンファイルの開発を行う必要がある。そのため、セキュリティベンダー各社は不正プログラムのサンプルを収集し、これに対応したソリューションを作成するための研究所を世界各地に設けている。 トレンドマイクロでは、フィリピン・マニラにウイルス対策&サポートセンター「トレンドラボ」の本拠点が設置されており、24時間365日、日々進化する不正プログラムなどの脅威へ対応するソリューションを全世界に提供している。さらに、世界各所で「ターゲット攻撃」が発生してしまっている現状に対応するため、地域密着型のウイルス対策拠点として「リージョナルトレンドラボ」を日本に設置し、2007年5月から本格稼動を開始した。リージョナルトレンドラボを例にこれらの研究所の取り組みを紹介する(表1)。
表1:リージョナルトレンドラボの取り組み 企業個別のカスタマイズが可能な「プレミアムサポートサービス」 地域に特定したターゲット攻撃が多発する一方で、特定の企業や組織だけを狙う攻撃もある。このような攻撃対象に合わせカスタマイズされた攻撃には、カスタマイズされた方法で防御する必要がある。これには、製品だけではなく無形のサービスをいかに活用するかが重要になる。トレンドマイクロの場合、製品のライセンス契約に付随するスタンダードサポートに加え、有償の「プレミアムサポート」を提供している。 新しい脅威が急速かつ複雑に進行している現在では、わずかな対応の遅れや受け身の対応が深刻な事態を招く原因にならないとも限らない。よりハイレベルで能動的なサポートの利用を検討することも、リスク管理の一環として検討する価値はあるといえるだろう。 トレンドマイクロが提供している「プレミアムサポート」は「リージョナルトレンドラボ」と連携し、「24時間365日の体制でのサポート」「不正プログラムに関する詳細情報」「専用窓口の開設」「不正プログラムの解析」「バンテージパターン(特定の不正プログラムに対応したパターンファイル)」「セキュリティコンサルティング」のサービスを提供しているので参考にしていただきたい。 これまで3回にわたり、「Webから脅威」について、その傾向と背景を解説してきた。「Webから脅威」に代表されるように、最近の脅威は非常に巧妙かつ複雑になっている。 よくいわれることではあるが、セキュリティに完璧はない。最近の動向に目を光らせながら、自社にとってどのようなソリューションが必要であるのかを外部環境の変化に合わせて考える必要がある。 本連載を通して、現在の脅威と対抗する手段を理解いただくことで、読者の皆様のセキュリティ対策の一助となれば幸いである。 |
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