グリーンITに注力する企業たち ITで地球環境を変える! 著者:シンクイット編集部 公開日:2007/00/00(□) グリーンITを支える技術 グリーンITという単語からまず思い浮かぶ技術が「排熱処理」と「省電力化」だ。爆発的に増加するデータ量に対応できる処理能力を求めて、企業システムやデータセンタで利用されるサーバのCPUは、急速に高性能化が進んだ。またサーバ統合の流れの中で高集積密度のブレードサーバの導入が進んでいる。 実はこうした傾向とマシンルームやデータセンタの高温化、使用電力容量の増大は、表裏一体の関係となっているのだ。 こうした事情に対応するために、各ベンダーはサーバやストレージの消費電力の低減に注力し、続々と省電力を考慮した新製品を発表している。 具体的には、サーバの未使用時の自動電源切断、求められるパフォーマンスに従ったCPUコアの周波数制御、使用状況に応じた電圧制御などの機能が、電力消費の削減と発熱量の抑制を実現している。 ![]() 図2:省電力に配慮された製品の例(NEC:Express5800/i110Rc-1h、IBM:IBM System x3850 M2、HP:BladeSystem c3000 エンクロージャ) また「仮想化技術」も省電力化のキーワードになっている。一般的に企業システムのコンピュータの使用率は、処理能力の5%〜10%程度と言われているが、仮想化技術によって、リソースを最適化し利用効率を向上させることができる。 これによりサーバ台数の削減が期待できるが、実はそれはそのまま省電力化にもつながる。つまり、物理的なサーバ台数そのものを減らすことで電力消費量を抑えるのだ。 その他には、サーバの稼働状況を監視して稼働していない場合は、待機状態への切り替えを行うことができる電力管理ソフトウェアなどがある。これにより、自動的に不必要な消費電力を抑えることができる。 発熱に対する冷却技術は、エアコンなどを使った空調によるフロア単位の冷却方法が主流であった。しかしこの方法はサーバラックの配置やフロア形状によって、部分的に高温となる「熱だまり」が発生しやすい。それを防ぐためにファンを使って空気を循環させることもあり、より消費電力が上がるという悪循環を招いてもいた。 そこで最近はより効率的な液体冷却技術が注目されている。液体冷却では、発熱を冷却水で吸収することで、サーバの熱排出を抑える。ラック単位で冷却する方式やデータセンタの建物自体を効率的に冷却するためのソリューションなどが登場してきている。 ここまで、グリーンITに対するIT業界全体の動向について解説してきたが、もちろんグリーンITは、対応した製品を取り入れることだけでなく、一人一人の心がけが必要だ。次に、組織としての取り組みや、誰でもすぐにできる取り組みを紹介する。 |
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