|
||||||||||||||
| 前のページ 1 2 3 次のページ | ||||||||||||||
| Visual BasicのアーキテクチャをWebシステムに取り込む | ||||||||||||||
|
B社がこの再構築にあたってITパートナーとして選択したITベンダーが当社であった。当初はJavaによるWeb型への再構築を考えていたが、B社から「既存資産を可能な限り再利用する」「業務効率維持のためにユーザインターフェースは変更しない」との強い意向がだされ、Javaでは現行のシステムと比べて言語やアーキテクチャの違いが大きすぎることが問題となった。 いくつかの代替検討策を考えたが、その中に.NET Frameworkがあった。当社にはシステム開発研究センターという開発のR&D部門があり、特にオブジェクト指向技術にははやくから注目して十数年来の研究を重ねてきた。さらに、.NET Frameworkについても企業情報システムをJavaと二分するアーキテクチャと見込んで、本格的な研究に取り組んでいたのである。 .NETによるアプリケーション開発は画面(Web Form)へコントロール配置することでGUI構築が可能な点、コントロールをダブルクリックすることでイベントプロシージャの作成が可能な点、コントロールのプロパティの参照や設定で画面動作のプログラムが可能な点など、従来のVisual Basicと同様なアプリケーション開発が可能である。その反面、完全なオブジェクト指向言語に変わったことやWebアプリケーションを念頭としたアーキテクチャとなったことに伴い、画面処理の見直し、処理の組み換えが多く必要となる。 そこで当社は、本格開発に先立つ3ヶ月のFS(Feasibility Study:実現可能性検証)のフェーズにおいて、現行リソースの調査、移行対象アーキテクチャの比較検討とあわせ、システム開発研究センターを中心にサンプルAPを対象としてプロトタイプを作成した。 それはMicrosoftのコンサルタントのバックアップも受けながら、従来のVisual Basicのアーキテクチャについて、「どの部分をどのように.NETアーキテクチャへ変更しなければならないのか」「クライアントサーバアプリケーションのどの部分をどのようにWeb化させる必要があるのか」を整理するものであった。 このプロトタイプ作成にあたっては、アーキテクチャの違いは原則.NET Framework上に用意するアプリケーションフレームワークに組み込み、吸収させることを基本方針とした。この一連の検証作業により、ソースコードレベルの修正やインターフェースの変更はなしに、.NET技術に基づくWebオンラインへの移行ができるという確証と、その基本的な機構を手に入れることができた(図1)。 ![]() 図1:ソースコードレベルの修正なしにアーキテクチャの違いを吸収 |
||||||||||||||
|
前のページ 1 2 3 次のページ |
||||||||||||||
|
|
||||||||||||||
|
|
||||||||||||||
|
||||||||||||||
|
|
||||||||||||||
|
||||||||||||||
|
|
||||||||||||||
|
||||||||||||||


