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— Curl/Proの登場で市場領域は変わるのでしょうか
古賀氏:現時点ではCurl/ProとCurl/Personalという2つの製品が登場しただけの状態です。今後Curl/Personalをご利用頂いたり今後行う様々な企画を通して、マーケットからの反応が返ってくるだろうと考えています。
現在BtoBからBtoCにも展開していく中で、ランタイムをインスト−ルするという事がコンシューマ向けにはハードルだと考えていました。しかし今現在で3万人を超える個人ユーザがランタイムをダウンロードして、使用しているアプリケーションもあり、危惧していたほどではなかったと思います。
本当に技術に興味のある人は個人法人を問わずCurlを知っているのです。ですから、きわめて限られた大手の企業だけに技術を広めていくのではなくて、もう少し面白味の部分も含めてコンシューマ向けにやっていきたいですし、Curlならできると思います。
— Curlを導入してほしいところはどこにありますか
古賀氏:Curlは言語です。やろうと思ったらすべてのことができるアーキテクチャの自由度を持っています。そういう意味では、単にリッチクライアントを構築するためだけのツールとは異なります。
アダムズ氏:Curlを窓口にして様々なWebサービスにあるデータをCurlに取り込むといった切り口もあります。2月にはWebサービスをCurl上から利用するための「WSDK1.0」を公開しています。
古賀氏:残念ながら日本の事例ではありませんが、3Dグラフィックを駆使したようなWebシステムでも、Curlはグラフィックの機能を持っているため実現することができます。これまで想像もしなかったようなWebシステムを求めるユーザが私どもにコンタクトしてくれれば、例えば半導体のいろいろなレイアウトといったエンジニアリング系のシステムまでがリッチクライアント化する可能性があります。
さらに中長期的には、携帯電話や情報家電といった分野など、いろいろな可能性があると思います。
面白い話がありまして、実は若手のシステムエンジニアがCurlでシステムを構築すると、機能を活用しきれないというケースがあるのです。若手のエンジニアはあまりにもWebについて精通しているので、WebベースのリッチクライアントであるCurlも従来のWebの限界にあわせて構築してしまうのです。
韓国のある大手の半導体メーカーがCurlでシステムを構築しているのですが、そちらで開発を行う場合に必ず過去にクライアントサーバ型のアプリケーションを開発した経験のあるエンジニアを最低1人入れるのだそうです。そのようなエンジニアは「昔はこれだけできたのだから、同じようなことができるはず」ということで、本当にリッチな開発を行えるのです。
もちろんそれを実現できるだけの機能をCurlが持っているということで、現代のシステムを使いながら過去のクライアントサーバの良いところを実現できるはじめてのWebシステムと言えるでしょう。それをご理解いただければCurlを使ってすばらしいシステムを作って頂けると思います。
我々は今、エンドユーザに対して「Curlってここまでできるんですよ」「こんなことが実はWebシステムでできるんですよ」と伝えることに一番力を入れています。そこを何とか突破して頂いて、Webのシステムで、先ほどのTCOまで含めた形でランニングコストも削減し、その上で昔の非常にリッチなインターフェースをもう一度よみがえらせたい。その辺でCurlを使って頂きたいと考えています。
— 今後のWebシステムはますます期待できますね。ありがとうございました。
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株式会社カール 取締役 営業・技術担当 古賀 実
1985年明治大学工学部卒業。1987年住商コンピュ−タ−サ−ビス(現住商情報システム)入社。2004年より株式会社カール取締役。
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Curl, Inc. バイスプレジデント、ソリューショングループ スティーブン・アダムズ氏
Dr. スティーブン・アダムズは、UK、EU、USにてコンピュータコンサルタントに従事、93年にメッセージ指向型ミドルウェア専門の企業を創設。2000年よりCurl, Inc.。英リバプール大学で数理物理学を専攻、英ロンドン大学にて天文学の博士号を取得。
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