TOP>キーパーソンインタビュー> Stratus Special Interview 前のページ 1 2 3 — ソフトウェア障害に対する対応はどのようになっていますか 松崎氏: 弊社は従来、ハードウェアベンダーとしてftServerを提供してきたため、アプリケーションに関してはまったくケアしていませんでした。それは、お客様に評価いただいている点でもあり、同時に指摘を受ける部分でもありました。 最近ではシステムダウンの原因として、ハードウェアではなくソフトウェアに起因するものが増えています。このためハードウェアだけでなく、ソフトウェアの監視も求められるようになりました。 そこで現在は、OSとの互換性を維持する「Platform Service」とソフトウェアの可用性を高める「ftServer System Software」の2つを提供しています。 またソフトウェア製品として、クラスタシステムのようにOSとアプリケーション、サービス、プロセスを監視し、障害を検知するミドルウェア「CLUSTERPRO SingleServerSafe」の提供を開始しました。この「CLUSTERPRO SingleServerSafe」では、ソフトウェアの異常を検知すると、該当のソフトウェアを再起動することで問題の解消をはかっています。 — ftServerでは複数のCPUを搭載していますが、使用するソフトウェアのライセンス形態はどのようになるのですか 松崎氏: 基本的には、ご利用いただくソフトウェアベンダー様のポリシーにしたがうことになります。弊社としては、ソフトウェアベンダー様に正しくftServerのアーキテクチャを理解した上でライセンスを決めていただくよう務めています。多くのソフトウェアでは、稼働状態にあるCPU数(実装されているCPU数の半分)でカウントされていますが、中には物理的に実装されているCPUでカウントされるケースもあります。 — 無停止型サーバは、高価であるというイメージがあるのですが 松崎氏: かつては、極めてミッションクリティカルな用途でご利用いただくことを前提としたラインナップになっており、決して安価とはいえませんでした。しかし、現在ではそれ以外の用途も増えてきているため、ハードウェア価格を123万円(税抜き)に抑えたローエンドモデルから、ミドルレンジ、ハイエンドとラインナップを揃えて提供しています。 123万円といっても決して安価ではないと感じるかもしれませんが、クラスタリングシステムにより冗長化を行うようなシステムと比較すると安価であることがわかると思います。またクラスタと比較して、非常にシンプルかつ人的なトラブルを極力排除できるシステムを構築できるため、総合的にコストが抑制できると考えています。 なお、ハードウェアの処理能力は格段に向上しているので、サーバコンソリデーションの場合にもコストダウンがはかれるでしょう。実際、小規模サーバのコンソリデーションにより、システムの処理能力を向上しつつコストダウンを実現した事例もあります。 — 今後、御社では拡販に向けてどのような取り組みを行っていく予定ですか 松崎氏: ハードウェアの面では、まず2007年春を目処にDual Core、Quad Coreに対応したCPUを搭載したftServerのリリースを予定しています。さらにftServerを中心とした仮想化実装にも取り組んでいきます。特に日本での仮想化に関する注目度は高く、日本からワールドワイドに発信するプロジェクトを目指して取り組んでいるところです。 マーケティング面では、2005年からはじまったパートナーとの協業によるビジネス戦略を展開しています。パートナーが提供する質の高いOSやアプリケーションとftServerを組み合わせ、トータルソリューションの提供を行っていきます。 これまでは、無停止型IAサーバの利点をご理解いただいているにもかかわらず、主に価格の面から導入されないケースがありました。よりローエンドにも対応できるラインナップを拡充し、より多くのお客様にftServerをお使いいただきたいと考えております。 日本ストラタステクノロジー営業統括本部 フィールドマーケティング担当松崎 展晃氏 2005年7月に日本ストラタステクノロジーに入社。国内コンピュータベンダーへのOEM、アライアンス及びサーバ製品の共同開発を担当。2006年10月より現職。 日本ストラタステクノロジーシステム本部 次長望月 一英氏 1996年 2月にストラタステクノロジーに入社し、無停止型サーバのプリセールスに従事。無停止サーバの基盤構築業務、Linux営業支援部隊の統括業務に携わる。 前のページ 1 2 3