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| 王者の反撃 | ||||||||||||||||
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現在のYahoo!は、すでにディレクトリを使用していない。新しい「キーワード検索」の技術で、強力な検索機能を提供している。では、Ajax技術の方はどうだろうか。 GoogleのAjax開発戦略は、様々なサービスを試験的に提供し、利用者の反応を見ながらブラッシュアップしていくものだ。身軽なGoogleらしいやり方といえる。一方、Yahoo!が取ったAjax開発戦略はそれとは180度対照的なものである。 重厚長大なYahoo!は、開発基盤としてのAPIやライブラリを一貫した形で整備し、その上にサービス群を構築するという、素早さはないが堅実なやり方でAjax対応に取り組んでいる。それは、1つの技術体系として集約され、Yahoo!以外の一般の開発者にも提供されている。 その内容は、以下のサイトではっきりと見ることができる。
Yahoo!デベロッパーネットワーク
http://developer.yahoo.co.jp/ 例えば、他Webサイトの図1のWebページ左側を見ると、Webサービスという名前の下に以下のような名前が列挙されている。
表:Yahoo!の提供するWebサービス いったいYahoo!が何を開発者にAPIとして提供しているのかが一目瞭然でわかると共に、そこをクリックすればそれぞれの詳細情報に容易にアクセスできる。これはおそらく、雑然と発展してきたGoogleには見られない「わかりやすい秩序」を目指したものである。それは、APIを使う技術者に対する安心感をもたらすだろう。 |
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| 検索も地図もAPIで提供 | ||||||||||||||||
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Google対Yahoo!で注目されるサービスは2つあると考えられる。1つは従来からある検索という戦場。もう1つは、Google Mapsによって突如注目されるジャンルとなった「地図」である。 どちらのサービスも、Yahoo!はGoogleが参入する前からサービスを提供している。Googleへの対抗上、それらのサービスを強化しなければならないのは間違いない。そして、実際にサービスの劇的な向上が進行しつつある。検索はすでにディレクトリを用いておらず、地図もスクロール地図のベータ版提供を開始している。 だが、Yahoo!は単なる質の向上を実現しただけではなく、それらをAPIとして他サイトの開発者にも提供している。そのことは、上記のYahoo!デベロッパーネットワークのWebサービス一覧を見れば分かるだろう。 これは、Web開発者に大きなインパクトをもたらす。 つまり、これまではGoogleのAPIを利用することは暗黙の前提であった場合でも、これからはGoogleのAPIとYahoo!のAPIを比較し、よりよい方を選ぶという選択の自由が生まれたのである。当然、Yahoo!も負けるつもりでAPIを公開したわけではないので、内容の質は決して低くはない。 Googleがもたらした衝撃が「私のWebサイトの一部としてGoogleの機能が使える」だとすれば、Yahoo!のもたらした衝撃は、「私のWebサイトに取り込む機能を比較して選べる」だといえるだろう。つまり、従来はちょっと不満があってもそれを受け入れるしかなかったものが、不満があれば別のサービスに取り換えるという選択肢が生まれたのである。 |
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