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| サイト内検索にページランクは通用しない | ||||||||||||
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1つのWebサイトから目的の情報を見つけようとするユーザは、もしサイト内検索から必要なものが得られなかったとしても、続けてそのWebサイトに対してアクションを起こすことはありません。賢明なユーザは、Webサイトの質がよくなければ、即座に別のサイトで解決しようとするでしょう。 よって、そのWebサイトを運営する側としては「ユーザが情報を探した結果、何も見つからなかったかどうか」という点に、常に目を光らせておく必要があります。もし何らかの手を打たなければ機会損失が起こっていることを見逃してしまい、賢明なユーザがどんどんWebサイトから離れてしまいます。 この「何も見つからなかった」という状況は、大きくわけて2つのパターンがあります。1つ目は検索して最初に表示されるWebページに目的の情報がなかった場合です。そして2つ目は、Webサイト全体を通してキーワードが見つからなかった場合です。2つ目の状況を改善するためにはサイト内検索のログに注目する必要があり、これについては次回で詳しく解説します。 今回は1つ目の、検索して最初に表示されるWebページに目的の情報がなかった場合について考えてみましょう。結論から述べると、企業内サイトにおいては検索結果をスコアリングする際に「ページランク」という概念はあまり役に立たたない、ということになります。 |
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| 改めて「ユーザが何を求めているか」を考える | ||||||||||||
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仮にページランクを優先した場合、どういうことが起きるでしょうか。例えば、ユーザがデジタル一眼レフカメラのシリーズ名で検索した場合、一般的なページランクの仕組みでは、そのシリーズ名が多く書かれており、かつ更新頻度の高いWebページが上位にランクされます。 Webサイトの構成要素にもよりますが、一般的な検索エンジンでこのような条件に合致するのは製品情報に関する「更新情報(What's New)」や「サポート情報」となりがちです。これらのWebページは、その性格上シリーズ名が連呼され、日々情報が更新されているからです。 しかし、製品情報の中でシリーズ名は、製品名や型番に比べると比較的アバウトなキーワードです。こういったキーワードで検索するユーザは「Aの製品情報を追加しました」という情報を見たいわけではないと考えられます。ここで企業の視点に立って考えた場合、ユーザがシリーズ名で検索したことに対して示す必要があるのは「Aの製品情報の詳細」が書かれたWebページであるべきです。 もしシリーズ名で検索したユーザが、結果として単なる更新情報の羅列を見せられてしまえば、「使えないサイト」と認識してしまうでしょう。 |
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| ユーザに必要な情報を提供するには | ||||||||||||
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実際のサイト内検索においては、ユーザが求めている情報はより複雑化します。商品を買いたいので事前に情報を求めている人、商品を買った後でサポート情報を求めている人、就職活動のため事業者を調べている人など、同じ企業サイト内でも様々なユーザが来訪するでしょう。つまり、ユーザが検索したい内容は、それぞれの立場や属性に影響を受けるということになります。 例えば「電池」というキーワード検索された場合、ユーザが消費者なのか企業顧客なのかによって、求めている情報には違いがあります。消費者は携帯電話の電池や単三乾電池を探しているのに対し、企業顧客は機械装置のバッテリを求めているかもしれません。この「電池」という検索キーワードに対してまったく同じ検索結果を表示したとしたら、ユーザは必要な情報の選別に労力を割く必要がでてきてしまいます。 ここで、一般的な検索ポータルではタブーとされる、人為的なページの優先順位の変更が必要となります。更新頻度やキーワード出現率によらず、またユーザにあわせたWebページごとの優先順位をつけることが、必要な情報だけを検索結果として表示し、ユーザにストレスを感じさせないことにつながります。 この電池の例の場合、「個人のお客様」用のツリートップと「法人のお客様」用のツリートップを別々に用意しておくことが考えられます。「個人のお客様」のWebページにある検索窓から「電池」と検索した場合は携帯電話の電池や単三乾電池などの情報を、「法人のお客様」のWebページから検索した場合は業務用バッテリの情報を、それぞれ上位に表示することが優先順位の変更機能によって実現できるわけです。 同様に、採用情報のWebページから「電池」と検索した場合は、電池に関係する職種の募集情報やその業務に関わる「先輩の声」などが検索結果として表示されるのが理想だといえるでしょう。 |
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