第4回:戦略的調達の視点から見る調達情報の可視化 (3/3)

経営の可視化
企業活動と経営の可視化

第4回:戦略的調達の視点から見る調達情報の可視化

著者:オープンストリーム  赤穂 満   2007/4/3
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設計/調達/生産部門のコラボレーション

   設計/調達/生産部門間のデータの連携と、それをサポートするシステムの構築により、設計情報を早期に伝達して迅速な調達準備やコストを重視した設計が実現できるようになる。つまり製品のスピィーディーな市場投入とコスト削減が可能となる。

   図6は部品・サプライヤを一元的に管理するデータベースを核としたITシステムの活用について記載したものだ。
設計/調達/生産部門のコラボレーション
図6:設計/調達/生産部門のコラボレーション
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

   ITシステムの導入の際には、調達戦略にそって求められる機能を充分に検討した上で、進めていくことが重要となる。設計/調達/生産部門のコラボレーションを実現することによって、それぞれの部門と仕入れ先には以下のようなメリットが生まれる。

設計部門
設計の意図を下流工程にはやく正確に伝えることができる。
生産部門
早い段階で生産準備に取り掛かることができる。
仕入れ先
仕様変更による再見積や製造工程に素早く対応できる。
調達部門
最適な仕入れ先の選定やコスト情報の提供が可能となる。

表2:それぞれのメリット


企業活動の可視化を実現するシステムとは

   次回はこれまでに述べた様々な企業活動の可視化の施策について、SOA適用による実現手法を解説していく。

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株式会社オープンストリーム  赤穂 満
著者プロフィール
株式会社オープンストリーム  赤穂 満
サービス推進兼SAXICE推進担当 統括ディレクタ
活動状況:これまでに、製品ライフサイクル、製品構成情報管理やビジネスモデルなどに関する解説記事、論文多数。
所属学会:日本設計工学会、経営情報学会、ビジネスモデル学会、正会員。


INDEX
第4回:戦略的調達の視点から見る調達情報の可視化
  戦略的調達の重要性
  ベンチマーク指標の整備
設計/調達/生産部門のコラボレーション
企業活動と経営の可視化
第1回 企業の生産活動をどのように可視化していくか
第2回 製品ライフサイクルの観点から見る製品情報の可視化
第3回 原価企画の観点から見るコスト情報の可視化
第4回 戦略的調達の視点から見る調達情報の可視化
第5回 経営の可視化の実現策

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