TOP
>
サーバ構築・運用
> 開発ツール
OpenSolarisではじめる本格エンタープライズシステム構築
第4回:0円から始められるエンタープライズ向けミドルウェア
著者:
サン・マイクロシステムズ 田中 克哉
2007/6/29
前のページ
1
2
3
4
次のページ
開発ツール
開発ツールには3つあります。
Sun Studio 11
Sun Java Studio Creator
Sun Java Studio Enterprise 8
表2:無償で利用できるサンの開発ツール
このカテゴリではコンパイラであるSun Studio 11をピックアップして説明します。Sun Studio 11はこれまでにないパフォーマンスを提供するC、C++、およびFortranの最新の最適化コンパイラおよびツールです。
サンの誇る最新の8コアプロセッサであるUltraSPARC T1やx64、およびx86プラットフォームも含め、最高の最適化と最大のパフォーマンスを提供します。しかもマルチコアシステムでのスループットを最大にすることができるだけではなく、シングルスレッドのアプリケーションでもコンパイラが実行を並列化できるかどうかを識別し、並列実行を利用したバックエンドコードをソースコードの変更なしに自動生成できるすぐれものです。
エンタープライズ向けミドルウェア
この分野が今回の目玉のカテゴリになります。皆さんは企業向けのミドルウェア、あるいはインフラとして必要なソフトウェアって何を想像しますか。おそらく多くの人が最初に想像するミドルウェアのほとんどをサンは持っておりますし、それらすべてを無償で利用することが可能です。
どのようなものがあるのか製品分野別に表3に掲載します。
カテゴリ
製品名
機能
アプリケーションサーバ&インターネット
Sun Java System Web Server
Web サーバ
Sun Java System Application Server
アプリケーションサーバ
Sun Java System Message Queue
JMS :Java Message Service」準拠の非同期通信ミドルウェア
Sun Java System Web Proxy Server
プロキシーサーバ
アイデンティティ管理
Sun Java System Access Manager
シングルサインオン:SSO
Sun Java System Directory Server Enterprise Edition
LDAP
Sun Java System Identity Manager
ID管理・プロビジョニング・監査
Sun Java System Federation Manager
LibertyやSAMLを使ったID連携
メール/カレンダ/コラボレーション
Sun Java System Messaging Server
電子メール
Sun Java System Instant Messaging
インスタント・メッセージング
Sun Java System Calendar Server
共有カレンダー
ポータル
Sun Java System Portal Server
ポータル
表3:製品分野別
何をダウンロードすべきか?
ミドルウェアとして紹介したSun Javaブランドのソフトウェは幅広いジャンルに渡っていますので、どれからインストールすべきなのかよくわからない、実際に利用するにはどの製品をあらかじめインストールしておく必要があるのかわからない、という場合もあると思います。
このような時、必要だと思われるものや興味がある製品をダウンロードしていく方法もありますが、関連するソフトウェアすべてをまとめインストールできるSuiteという単位でのダウンロードもあります(製品ライセンスとして購入する場合には「Suite」という単位で購入できます)。
例えば「Identity Management Suite」を選択した場合「Identity Manger」「Application Server」「Directory Server」「Access Manager」などを個別にダウンロード/インストールする必要がなく、1度のインストールでまとめて環境を作ることができます。そのため短時間に環境を作成したい、あるいは面倒なことは行いたくないというのであれば、ぜひSuite単位でのダウンロードを選択してください。
全部をまとめて利用したいときには
「Suiteがあるのはわかったけど、どうせなら目ぼしいものはまとめてにダウンロードしておきたい」という人のために、「Sun Java Enterprise System」と呼ばれる、Suiteをさらに集めたカテゴリもあります。
これはSun Javaブランドの各製品をひとまとめにしたAll-in-Oneパッケージです(Messaging系を除く)。ちょっとブランド的にややこしいのですが、OSとしてのSolarisも含めてまとめてダウンロードすることが可能です。
対応プラットフォーム(対応OS)
対応するOSは製品によって若干異なるのですが、基本的にはSolaris(Sparc版、x86版)だけではなく、Windows、HP-UX、Linux 版も提供されています。個々の製品ごとの対応プラットフォームが異なることもありますので、詳細は次で説明するダウンロードWebページを参照してください。またダウンロードを進める途中でも確認・選択することができます。
前のページ
1
2
3
4
次のページ
著者プロフィール
サン・マイクロシステムズ株式会社 田中 克哉
ソフトウェア・インフラストラクチャー・ソリューション本部 本部長
サンで、エンタープライズ市場向けソフトの市場開拓および販売を統括する部署で働いています。サンのハードに比べてソフトの知名度が低いという逆境の中、人知れず市場シェアの上位に食い込んでいるソフトを、さらに利用してもらうための啓蒙活動に励んでいます。
公式ブログ:
http://blogs.sun.com/ka28/
INDEX
第4回:0円から始められるエンタープライズ向けミドルウェア
Solarisとミドルウェア
開発ツール
ダウンロードの方法
製品のインストール方法