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| 単なる機能の差ではなく、歴史と目標の差から生まれた個性という考え方を | ||||||||||||||||||||
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「管理ツールに限らず、OSSデータベースはGUI機能が弱いという問題点があります。どうしてもエンドユーザ主導でなく開発者主導の機能発達になるというOSSの特性上、開発者のモチベーションがなかなか向かない方面は開拓されないのです。監視ツールなども同様で、Oracleなどはものすごく細かいデータがとれますが、OSSはそこまで行っていません」 しかしそれがOSSデータベースが遅れてはいても、劣っていることにはならないと石井氏はいう。 「Oracleなどは『チューニングをどうやって行うか』というテーマがあって、それを究明するためにデータを細かく取っていく必要があるという歴史が背後にあったと思うのです。そうした時間軸で見てみると、歴史が浅いというよりも現在進行形のOSSデータベースは、チューニングテクニックそのものが進歩の途中にあるといえます。ノウハウが広く深く行き渡るには、まだ時間が必要なのです」 つまり管理や監視のためのツールがないのも、「PostgreSQLをチューニングするには、これこれのデータが必要」というノウハウ自体がまだ存在しないからで、必要な時が来れば開発者はいくらでも作る」とあくまで石井氏はPostgreSQLをはじめとしたOSSデータベースの未来に楽観的だ。 こうして毎回、商用データベースとOSSデータベースの両者を比較してくると、単に性能の有無や優劣ではなく、それぞれのデータベース製品には、その生い立ちに応じた固有の歴史と時間があることがわかる。 今回のバックアップやリカバリの機能にしても、怒濤のような社会やビジネスからの要求に応えるべく、さらに高度なステージへ駆け上がっていく商用データベースと、開発者の関心とニーズに合わせた時間の流れを確固として守り続けるOSSデータベース。この好対照を見ていると、「何のための機能なのか?」という必然にまでさかのぼって考えることが、テクノロジーの進化の本質を理解することにつながると感じた人も少なくないのではないか? |
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株式会社SRA 開発サービスカンパニーコンサルティング部 OSSビジネスプロジェクト長 石井達夫氏 マイクロソフト株式会社 サーバープラットフォームビジネス本部 アプリケーションインフラストラクチャ製品グループ シニアプロダクトマネージャ 斎藤泰行氏 (五十音順)
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