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Aliciaのインストールと設定
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以下の手順でAliciaをインストールする。
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$ wget http://prdownloads.sourceforge.net/alicia/Alicia-1.0.2.tar.gz
$ tar -xzf Alicia-1.0.2.tar.gz
$ cd Alicia-1.0.2
$ perl Makefile.PL
$ make
$ su
# make install
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インストールすると/etc/alicia.confに設定ファイルがコピーされる。もし、crashツールのインストールディレクトリを変更していたなら、Aliciaの設定ファイルにあるcrashコマンドへのパスにも反映しておく。
また、解析スクリプトのライブラリパス(ldasDir)やコマンドヒストリファイルなども設定可能である。設定ファイルは、コマンド実行後に実行者のホームディレクトリの下(デフォルトでは、~/.alicia/alicia.conf)にコピーされるため、こちらを各自で設定してもよい。
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Aliciaの起動
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では、ライブメモリ(/dev/mem)を解析の対象にして、Aliciaを起動してみる。
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$ alicia -crash /boot/System.map /usr/src/linux/vmlinux
(略)
alicia>
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第1引数が既存のダンプ解析ツールのスイッチとなっており、それ以降の引数はそのツール(ここではcrash)の引数にしたがう。
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Aliciaの機能
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図1の機能について、順に紹介する。
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ラッピング機能
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これは、Aliciaを使っていることを意識することなく、シームレスに既存ダンプ解析ツールであるcrashのコマンドを実行できる機能である。crashコマンドのsysを実行してみる。sysコマンドは、ダンプを採取したシステムの情報やダンプが採取された理由などを表示する。
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alicia> sys |
SYSTEM MAP: |
map |
DEBUG KERNEL: |
vmlinux (2.4.21-9.35AX.reboot3smp) |
DUMPFILE: |
dump |
CPUS: |
32 |
DATE: |
Sat 9 01:13:21 2004 |
UPTIME: |
02:04:25 |
LOAD AVERAGE: |
65.99, 754.32, 975.01 |
TASKS: |
2166 |
NODENAME: |
mlnx1 |
RELEASE: |
2.4.21-9.35AX.reboot3smp |
VERSION: |
#1 SMP Wed Sep 15 11:44:07 JST 2004 |
MACHINE: |
i686 (2800 Mhz) |
MEMORY: |
3.9 GB |
PANIC: |
"Fatal exception" |
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また、Aliciaのコマンドラインから、パイプを利用して外部コマンドを呼び出すことができる。例えば、crashのlogコマンド(dmesgコマンドのようにカーネルが出力したメッセージを表示するコマンド)の結果を外部のlessコマンドにパイプを通して渡すことができる。
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alicia> log | less |
Linux version 2.4.21-9.30AX (packager@asianux.com) (gcc version 3.2.3 20030502 ( |
Asianux 1.0 3.2.3-35AX)) #1 Thu May 27 00:03:41 EDT 2004 |
BIOS-provided physical RAM map: |
BIOS-e820: 0000000000000000 - 000000000009f000 (usable) |
BIOS-e820: 000000000009f000 - 00000000000a0000 (reserved) |
BIOS-e820: 00000000000dc000 - 0000000000100000 (reserved) |
BIOS-e820: 0000000000100000 - 000000001f6e0000 (usable) |
BIOS-e820: 000000001f6e0000 - 000000001f6f7000 (ACPI data) |
BIOS-e820: 000000001f6f7000 - 000000001f6f9000 (ACPI NVS)
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(中略) |
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Kernel command line: ro root=LABEL=/ |
Initializing CPU#0 |
Detected 1295.826 MHz processor. |
: |
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また、Aliciaのシェルをエスケープして外部コマンドを実行するには、コマンドの先頭に「!」(エクスクラメーション)を付けて呼び出す。
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alicia> !vi /usr/share/ldas/locks.ldas
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著者プロフィール
ユニアデックス株式会社 前原 志好
日本ユニシス(株)入社後、米国UNISYS製メインフレームのカーネルを担当する。2004年4月から、所属組織ごとユニアデックス(株)に転籍。その後OSS関連作業に着手。今年は、メインフレーマーとの掛け橋(トランスレータ)役を担当する。
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