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徹底攻略ORACLE MASTER Bronze DBA 10g問題集
徹底攻略ORACLE MASTER Bronze DBA 10g問題集

第4回:ネットワークの構成
著者:小林 圭
編者:ソキウス・ジャパン   2005/11/22
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解答

   1ページ目の問題の解答を掲載します。解答には、問題の正解やその理由だけでなく、用語や重要事項などが詳しく解説されています。
第1問の解答:A

   ネットワークを介してOracleサーバーにアクセスするためには、Oracle Netを構成する必要があります。Oracle Netはアプリケーション(クライアント)とサーバー間の接続を確立し、両者のメッセージを交換する機能を提供します。

  1. クライアント・サーバー環境では、クライアント側とサーバー側の両方にOracle Netがインストールされている必要があります。したがって、記述は誤りです。
  2. Oracle NetではTCP/IPなどの業界標準プロトコルを使用することが可能です。正しい記述です。
  3. Webアプリケーションサーバーを介した3階層構成では、クライアントはWebブラウザを使用して接続要求をWebサーバーに送信します。このとき、クライアント側にOracle Netは必要ありません。したがって、正しい記述です。
  4. Bの解説のとおり、正しい記述です。

   誤りを指摘する問題ですので、Aが正解です。


第2問の解答: A、B

   選択肢の各ファイルについて確認しておきましょう。

【Oralce Netの構成ファイル】
ファイルの種類 説明
sqlnet.ora(A) クライアントおよびサーバーに配置するテキストファイルで、クライアントが名前解決を行うときのネーミングメソッドの順序や、使用するロギング機能とトレース機能などが記述されている
tnsnames.ora(B) クライアントに配置するテキストファイルで、ローカルネーミングメソッドによる名前解決に使用する情報が記述されている
listener.ora(C) サーバー側に配置するテキストファイルで、クライアントからの接続要求を受信するリスナーを構成する情報が記述されている
init.ora(D) サーバー側に配置するテキストファイルで、インスタンスおよびデータベースの構成に関するパラメータが記述されている
cman.ora Connection Managerを実行するコンピュータ上に配置するテキストファイルで、Connection Managerを構成するパラメータを記述する
   上記のとおり、クライアント側で使用するファイルであるABが正解です。


第3問の解答: E

   ローカルネーミングメソッドで名前解決に使用するtnsnames.oraファイルの例を以下に示します。

 tnsnames.oraファイル
orcl =
  (DESCRIPTION =
    (ADDRESS_LIST =
      (ADDRESS = (PROTOCOL = TCP)(HOST = ORACLESERVER)(PORT = 1521))
    )                    (1)               (2)                (3)
    (CONNECT_DATA =
      (SERVICE_NAME = orcl)
    )          (4)
  )
   上記の接続情報では、以下の内容を指定しています。

   (1)プロトコル
   (2)接続先ホスト名
   (3)接続先ポート番号
   (4)接続先サービス名

   Eの接続先OS情報は必要ありません。したがって、Eが正解です。


第4問の解答: D、E、F

   クライアント、サーバーの各ネットワーク構成を確認しておきましょう。

クライアント
  1. サーバーのリスナーに接続要求を送信する
  2. 接続先の名前解決に使用する方法をsqlnet.oraファイルで指定する
  3. 名前解決にローカルネーミングメソッドを使用する場合は、tnsnames.oraファイルを使用する

サーバー
  1. クライアントからの接続要求を受信するリスナーを構成する
  2. リスナーの構成にlistener.oraファイルを使用する
  3. リスナーの起動や停止などの管理作業にリスナー制御ユーティリティ(lsnrctl)を使用する

   したがって、DEFがリスナーの説明なので正解です。

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書籍紹介
徹底攻略ORACLE MASTER Bronze DBA 10g
問題集

徹底攻略ORACLE MASTER Bronze DBA 10g問題集 Bronze DBA10gの内容を徹底的に分析し、試験対策に必要な問題を全311問に凝縮。合格につながる精錬した試験対策問題を豊富に用意しているので、短期間で効率よく学習できます。Oracleのセットアップ方法をはじめとして、ネットワークの構成やインスタンスの管理、データベース記憶領域の管理など、試験範囲をもれなく網羅しています。特にOracle Enterprise Manager 10gの設定方法は画面と図を使って解説。最終章の「総仕上げ問題」では、より本番に近い問題を厳選! 合格に必要な知識がこの1冊で学べます。
発売日:2004.09.21発売
販売価格:2,940円(税込)
小林 圭
著者プロフィール
小林 圭
日立ソフトウェアエンジニアリング株式会社 教育センタ部 オラクル認定講師。入社時から現在までインストラクターとして活動。SQL、PL/SQLからデータベース管理まで幅広い分野を担当している。ORACLE MASTER Bronze OracleDatabase 10gは全国第1号の取得者として認定された。
主な取得資格:Oracle Master Platinum8i、ORACLE MASTER Bronze Oracle Database 10g、テクニカルエンジニア(データベース)


株式会社ソキウス・ジャパン
編者プロフィール
株式会社ソキウス・ジャパン
クォリティ・メディア・カンパニーを標榜する出版社。2001年11月設立。2002年10月より株式会社インプレスと協業し、これまで30冊近い「徹底攻略問題集」を編纂する。また、自社で月刊「オープン・エンタープライズ・マガジン」を発行、発売している。
http://www.sociusjapan.co.jp/


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第4回:ネットワークの構成
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