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仮想マシンとOS仮想化とは似て非なるもの

2007年3月2日(金)
土居 昌博

今ブームなのは「仮想マシン」

   巷では「仮想化」がブームです。若干意味合いは異なりますが、MacのなかでWindowsが動く「Parallels Desktop for Mac」は、IntelMacに対する購入意欲を大いに引き立てられました。

   また仮想マシンを利用するメリットとして、異なるOS環境の製品をデモンストレーションするといった際は、実機を別に用意するのに比べて大変手軽です。ではサーバ仮想化の分野はどのような状況なのでしょうか。

   主にサーバ向けの仮想化技術として「VMWare」や「Xen」などの仮想マシンモニタ/ハイパーバイザタイプによる「ハードウェア仮想化」が一般 的に知られています。第1回では敢えてそれらとは異なるアプローチである「OS仮想化」のメリットについて紹介します。

   オペレーションシステムの仮想化は、サーバ仮想化において存在感を急増させています。2006年9月に発表されたIDCレポートによると、OS仮想 化ソフトウェアである「Virtuozzo」は、すべての仮想化技術の中で最も急成長しています。また、Gartner Groupの11月のレポートでは、OS仮想化が2010年までに主流になるといわれています。

OS仮想化とハードウェア仮想化(仮想マシン)との比較

   OS仮想化技術はハードウェア仮想化技術とどのように異なるのでしょうか。下記の図1は仮想マシンモニタ(VMM)/ハイパーバイザによるハードウェア仮想化とOS仮想化を比較したものです。

OS仮想化とハードウェア仮想化の比較
図1:OS仮想化とハードウェア仮想化の比較

ハードウェア仮想化とは

   仮想マシンモニタ(VMM)もしくはハイパーバイザの仮想化モデルでは、仮想サーバにおけるハードウェアへのアクセスを仮想化します。この方式では、ベースのレイヤにハイパーバイザもしくは標準OSがあり、ハードウェアと密接に関係しています。

   ハードウェアおよびリソースを仮想マシンへ配分するためには、ハードウェアのすべてが仮想化される必要があり、上部レイヤでは仮想マシンへ割り当てる各種チップやボードなどを仮想化しています。

   つまり、ハードウェアベンダーやOSソフトウェアベンダーが、すでにサポートを行っているハードウェアを、再度ソフトウェアへと作り変える作業が必要となります。仮想マシン自体には、完全なゲストOSのコピーおよびアプリケーションが存在します。

   ハードウェア仮想化ソリューションの代表としては「VMWare」「Microsoft Virtual Server」「Xen」「Parallels」などがあります。

OS仮想化とは

   次にOS仮想化では、仮想サーバにおけるOSへのアクセスを仮想化します。OS(カー ネル)レイヤにてサーバを仮想化するこのモデルでは、隔離された複数のパーティションもしくは仮想環境(VE)を単一の物理サーバとOSインスタンス上に 作成することにより、ハードウェアやソフトウェアの管理における効率を最大化します。このため、仮想環境におけるOSはホストOSと同じになります。

   OS仮想化モデルでは、性能/管理性/効率性に関しての最適化がされていることが特徴となります。SWsoftのOS仮想化ソフトであるVirtuozzoのケースでは、ベースにWindowsもしくはLinuxの標準ホストOSが常駐しています。

   上層の仮想化レイヤには異なる仮想環境(VE)間のリソース隔離とセキュリティを確実にする独自のファイルシステム、さらにカーネルサービス抽象化 レイヤが存在しています。仮想化レイヤはそれぞれの仮想環境をスタンドアロンサーバのように稼動させることが可能です。

   OS仮想化ソリューションの代表としては、SWsoftの「Virtuozzo」やオープンソースの仮想化ソフトである「OpenVZ」、Sunの「Solaris Containers」などがあります。

Amelion, Inc. 代表

米大手IT企業であるEDSでEコマースコンサルタントの経験を経て、米Osmonics(現GE P&WT)の日本における事業の立ち上げとマーケティングに携わる。2003年よりAmelion,Inc.を立ち上げ独立。 Amelion, Incでは、国内外のハイテク企業の広報をはじめ、特に海外企業の日本参入におけるマーケティング戦略から事業開発の包括的なサービスを提供。クライアン トのひとつであるSWsoftとオープンソースプロジェクトであるOpenVZの日本における広報は2006年より担当。

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