PHPベースのオープンソースCMS「eZ Publish」
MITでも使われているオープンソースのCMS!
著者:eZ Systems 豊島 麻里子
公開日:2008/1/7(月)
2008年1月の連載ランキング3位(一覧を見る)
オープンソースCMSといえば?
オープンソースのCMS(コンテンツマネジメントシステム)というと何を思い浮かべるでしょうか?
有名なところでは「Joomla!」や「XOOPS」があるでしょう。確かにこれらさまざまなWebサイトで使用されています。では、米マサチューセッツ工科大学(MIT)や米国海軍で使われているオープンソースのCMSをご存じでしょうか?
それが「eZ Publish」です。eZ Publishは仏ナショナル・ジオグラフィック誌や豪ヴォーグ誌、英・仏・伊エル誌などの出版メディアの公式Webサイトにも利用されています。
図1:eZ Publishが使われているWebサイト
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
本記事では、MITや米国海軍をはじめ、2,500以上の商用サイトで利用されているPHPベースのエンタープライス向けCMS「eZ Publish」を紹介します。オープンソースであるため、実際にダウンロードして使ってみることが可能ですので、実際にインストールして、その機能に触れてみてください。
まずは簡単にeZ Publishについて紹介しましょう。
eZ Publishとは
eZ Publishとは、GPL(GNU Public License)で公開されているオープンソースのCMSです。オープンソースということから、Joomla!やXOOPSと同じカテゴリ−に入れられることがありますが、実際に比較されているプロダクトはInterwoven(http://www.interwoven.jp/)や
FatWire Content Server(http://www.fatwire.co.jp/)などの商用CMSとなります。
ただし、eZ Publishは完全なオープンソースのCMSではありません。開発元であるeZ Systemsがプロダクトの保障をしているコマーシャルオープンソースです。ソフトウェア自体は無料で利用でき、eZ Systemsが提供するサポートサービス「eZ Publishソリューション」が有料となります(コマーシャルオープンソースについては、「コマーシャルオープンソースの波」を参考にしてください)。
PHPベース
eZ Publishは、PHPベースのCMSです。ダイナミックWebシステムにおいては、最良と考えPHPを採用しました。PHP界で有名なDerick Rethans氏が加わっており、開発が進められています。
また、開発当時はPHPが最良でしたが、用途によって最適なプログラミング言語を採用しています。例えば、検索エンジンエクステンション「eZ Find」ではJava Lucene Solrを利用しています。
では次に、eZ Publishの備える機能をみていきましょう。 次のページ