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2006 JavaOne Conference
2006 JavaOne Conferenceレポート
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技術者が語るxfy 〜 web2.0 and beyond
会場:サンフランシスコ Moscone Center
記者:ThinkIT編集局   2006/5/22
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ジャストシステム xfy projectシニアエンジニアの羽鳥正彦氏(左)とエンジニアの吉田崇氏(右)
ジャストシステム xfy projectシニアエンジニアの羽鳥正彦氏(左)とエンジニアの吉田崇氏(右)

前回の浮川氏のインタビューに続いて、今回はxfyの製品コンセプトや戦略をジャストシステムのシニアエンジニアの羽鳥氏とエンジニアの吉田氏に伺った。

— xfyとBIツールの違いを教えてください

吉田氏:BIツールも企業内の資産に対して、エグゼクティブ・中間管理職・ユーザなどでフロントエンドを使い分けることができます。しかしxfyでは部門ごとに限らず、極端な話全社員が違うビューを持つことができるのです。ここがビューを変えるのにアプリケーションに手を入れなければならないBIツールとの大きな差です。

xfyでは「xfy View Designer 1.0」という機能を使えばオフィス製品を使用したことのあるユーザなら簡単にビューを作ることができ、ユーザが自分でデータを思った通りに利用することをUltra RADといいます。

本当に必要な機能であっても、必要なのが少人数という理由で実現できない場合が多いと思います。しかし、xfyではアナログ的な需要を反映することが可能です。必要なデータをいつでも組み合わせることができますし、棒グラフから円グラフなどレイアウトの切り替えもできるのです。このように、従来のBIツールにない柔軟性をxfyは持っています。

xfyの操作画面
xfyの操作画面

エンジニアはビューを作るのに多くの時間をとられていると思いますが、xfyはユーザの力を引き出すだけでなく、エンジニアを負担から解放することができるのです。また、「xfy View generator 1.0」ではウィザード形式でビューを作ることが可能です。

— 使い方は使う側のアイデア次第なんですね

吉田氏:そうです。これもxfyが優れたMashup機能を持っているから可能なのです。Web上にある多くの情報を自由に連動させ、新しい価値ある情報を生み出すことをMashupといいますが、残念ながら従来はサーバサイドでしか実現の手段がありませんでした。xfyはその価値あるMashup環境をクライアントサイドだけでも実現できます。

今回のJavaOneにxfyは「Web2.0 and beyond」というキーワードで臨んでいます。Web2.0といわれるものでは多くの情報を組み合わせて利用することができますが、あくまで存在する情報を組み合わせるだけです。

しかしxfyは持ってきた情報を関連づけることができます。下図はいくつかの株式情報を組み合わせていますが、入手先はすべて違います。しかし、xfyでは同じ色でタグ付けされますので、単純な情報の組み合わせではありません。

株式情報画面
株式情報画面
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

またxfyでは専用ブラウザを利用しますが、アプリケーションサーバにxfyを実装することでWebブラウザで利用することもできるのです。ただし、一部機能は制限されます。

Internet Explirerでのxfy利用
Internet Explirerでのxfy利用
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

— xfyはSOA(Service Oriented Architecture)のための優れたXMLクライアントアプリケーションプラットフォームとプレスリリースにありますが、具体的にどういったことなのでしょうか?

羽鳥氏:例えば、AとBという企業が合併したとします。この場合は合併前のデータをバラバラに持っていて、合併後にデータを統合して利用することとなると思いますが、xfyは複数・どんな規約のXMLデータでも柔軟に利用できますので、データの統合についても考える必要がないのです。

xfyのデモンストレーション画像
xfyのデモンストレーション画像
— データを統合する際には多くの問題がありますが、合併前に開発したアプリケーションを使い分ける必要もなくなりますね
羽鳥氏:はい。また、IBMの次期DB2(コードネーム=Viper、以下Viper)のフロントエンドとしてxfyを利用する場合、ViperはXMLとRDBのハイブリットなので、RDBのデータを使うことができます(RDBへの問い合わせもViperの場合はSQL文ではなくXML文で返してくれるので)。

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