オラクル、「Java Platform, Enterprise Edition 7」の提供開始を発表
オラクル・コーポレーションとJava Community Process(JCP)のメンバーは6月12日、「Java Platform, Enterprise Edition 7(Java EE 7)」および「Java EE 7 Software Development Kit(SDK)」の提供開始を発表した。
コミュニティ主導型のエンタープライズ・ソフトウェア標準技術である「Java EE 7」は、JCPやGlassFish Communityに参加する企業30社以上のエンジニア数百人が緊密に協業し、公開されたレビュー・プロセスと継続的ビルドを通じて開発された業界全体の成果だ。
「Java EE 7」では、HTML 5アプリケーションを簡単に構築できる新機能が追加された。WebSocketは、双方向通信を行う低レイテンシなアプリケーションを構築でき、これを利用することでクライアントに対する応答時間を削減することができる。また、業界標準のJSONプロセッサが新しく追加され、JSON形式のデータ解析や変換処理を簡素化することが可能となった。JAX-RS 2.0では、非同期RESTful Webサービスの機能が追加され、より多くのユーザーからの同時接続を実現できる。
さらに開発生産性を向上すべく、「Java EE 7」は一体感のある統合プラットフォームとしてシンプルなアプリケーション・アーキテクチャを提供する。例えば、依存性注入やデフォルトのリソース設定を利用して冗長なコード記述を削減できる。さらに、アノテーションの適用範囲を拡大して開発効率が向上、標準のRESTful Webサービスはクライアント側の実装をサポートすることでアプリケーションの可搬性が向上している。
「Java EE 7」は厳しいエンタープライズ要件に対応する新機能も提供する。連続したオンライン・トランザクション処理 (OLTP) のパフォーマンスを向上させるため、管理可能なチャンク形式に分割するバッチ処理や、スケーラビリティ向上のため、マルチスレッドで同時稼働する並列タスクを簡単に実装できる。また、Managed Beanの適用範囲(トランザクションインターセプターなど)を改善することで、実装における選択肢を広げ、柔軟性のあるトランザクション・アプリケーションの開発が可能になる。
Java Message Service(JMS)2.0におけるアップデートでは、アノテーションおよびContexts and Dependency Injection(CDI)をサポートし開発容易性が向上したほか、メッセージの送受信に必要なコードも削減し、開発生産性が大幅に向上する。
http://www.oracle.com/jp/
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