Red Hat、包括的なオープンソースのBPMスイート製品を提供開始

2014年3月11日(火)

Red Hat,Inc.(以下、Red Hat)は、包括的なオープンソースのビジネスプロセスマネジメント製品「Red Hat JBoss BPM Suite 6」を提供開始したことを発表した。この製品は新バージョンのビジネス・ルール基盤「JBoss BRMS 6」を含んでおり、これによりRed Hatは単一の製品でビジネスプロセスマネジメント(BPM)とビジネスルールマネジメント(BRM)と複合イベント処理(Complex Event Processing: CEP)を統合して提供する。

JBoss BPM Suiteは、JBoss BRMSの機能を包含したビジネスプロセス管理のプラットフォームで、さらにビジネスプロセスのモデリング、自動化、シミュレーション、モニタリングの機能などを提供する。JBoss BRMSは、ビジネスルール管理と複合イベント処理の基盤で、アプリケーションのビジネスルールを集中管理し、また、ルールに基づいた判断をアプリケーションから分離する。これらを総合的に組み合わせることで、市場の変化に迅速に対応し、ビジネスにおける判断や自動化を行うことが可能になり、ユーザー部門からIT部門へプログラムのコード変更を要求せずに、ビジネスの変化を追従しやすくなる。

ユーザー企業では、競争の優位性のためにビジネス環境の変化に即応することが求められている。変化への対応のために重要なアプリケーションを手作業で変更するのは、コストと時間を多く費やし、しかもミスが発生する可能性がある。ビジネスプロセスマネジメントとビジネスルールマネジメントのシステムは、一貫性のある、正確な判断のためのワークフローを自動化するための中核を担う。業務部門とIT部門が迅速にコラボレートできる環境を提供して、ビジネス機能にあわせたシステムの改善を迅速かつ効率的にできるようになる。

ビジネスルール管理機能は、BPM機能と組み合わせて使われ、ビジネスプロセスの判断・意思決定を行う。 JBoss BPM Suite 6とJBoss BRMS 6を組み合わせることで以下のような機能を提供する。

・業務部門ユーザーのための先進的なツール:ツールによってビジネスルールとビジネスプロセスの定義を理解しやすく可視化する。JBoss BPM Suite 6は業務の専門家の知見のモデル化を支援する。ツールには、ドラッグアンドドロップ操作可能なBPMN2プロセスモデラー、グラフィカルなデータモデラー、ビジネスアクティビティモニタリング(BAM)のダッシュボードやレポート、JBoss BRMS 6のルールオーサリングツールなどが用意される。

・強力な統合機能:JBoss BPM Suiteは、JBoss BRMSによる強力なルールエンジンとCEP機能を含み、さまざまな業務処理をサポートするサーバー機能を提供する。これらの技術を組み合わせ、統合することにより新しい製品やサービスの迅速な市場展開を支援することが可能になる。

・柔軟な実行基盤:JBoss BPM Suite 6とJBoss BRMS 6は物理サーバ、仮想サーバ、および、クラウド上で実行可能。両製品ともに、JBoss Enterprise Application Platform 6によるクラスタリング機能で、高可用性とスケーラビリティを高めることができる。JBoss BPM Suite 6とJBoss BRMS 6は、Red HatのOpenShiftのようなPaaSにも対応し、Red Hat JBoss xPaaS services for OpenShiftの一部として、bpmPaaSの提供が可能。


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