写真で見るKubeCon North America 2019ショーケース
KubeCon North Americaのレポートの最後は、ショーケースのようすを紹介しよう。過去最大の規模となったKubeConだが、参加者数だけではなく展示ブースの数も多かったようだ。通常のカンファレンスで多く見られる企業ブースだけではなく、エンドユーザーのブースやCNCFにホストされているプロジェクトのブースも設けられているところが特徴的である。
エンドユーザーも出展
多くのベンダーがメンバーとして参加しているCNCFだが、「エンドユーザー」というメンバーシップがあり、Appleがエンドユーザーとして加入したことがちょっとしたニュースになったことは、まだ記憶に新しい。またホストされているプロジェクトをまとめて、Answer Barと称して参加者が質問を投げられるようにしたエリアも設けられているところが、対話を重要視するCNCFらしいところであろう。
エンドユーザーとして挙げられているINTUITは、個人向けの会計及び税金処理のためのソフトウェア、QuickBooksやTurboTaxなどのPC用パッケージを販売していたベンダーだが、すでにクラウドを主体としたWebサービスの提供に大きく舵を切っている。同時に自社開発のArgoというCDツールをオープンソースとして公開しているように、クラウドネイティブなソフトウェアとビジネスモデルへのシフトに成功している良い例だ。
またMUFGやHomeDepot、Verizonなどはリクルーティングが主な目的であり、ノベルティを配ることでエンジニアとの接点を拡げようとするやり方だ。
MUFGのブースは、DiscoverやVerizonに比べるとやや訴求力が弱いと言えるだろう。リクルーティングをしたいのか、他に訴求したいことがあるのか今ひとつ伝わらないブースであった。
アメリカで金融業界の常識を破る斬新なビジネスを展開しているCapital Oneは、大きめのブースで存在感を出していた。
存在感を示すRed Hat
オープンソースソフトウェアの世界では大きな存在感を持つRed HatやMicrosoft、Google、Intelなどは通常運転という内容となった。
Red Hatは入り口近くのブースで常に人が溢れる盛況ぶりで、ブースに設置されたミニステージでは多くの参加者が短いプレゼンテーションに聴き入っていた。
ハンズオンも常に満席で、関心の高さが感じられた。
レッドハット株式会社のシニアエンジニアである林智史氏もミニステージでプレゼンテーションを行っていた。
またRed Hatが買収し、オープンソースソフトウェアとして公開したコンテナーレジストリーのQuayの共同創業者であるJoseph Schorr氏も、ブースで参加者からの質問に答えていた。QuayはCoreOSに買収され、その後、CoreOSがRed Hatに買収されるという段階を経てRed Hatの一部となったソフトウェアだが、そのコアを作っている主要なエンジニアとも直接コンタクトできるというのもKubeConの醍醐味である。
人気を集めるMicrosoft
Microsoftがオープンソースソフトウェア界隈で大きく注目されるベンダーとなって久しいが、KubeConのブースも人気で、ハンズオンやデモステーションも常に多くの参加者が溢れていた。
AzureだけではなくKEDAやVirtual Kubeletなどのオープンソースプロジェクトも紹介されていた。
対話重視のGoogleブース
Googleブースは対話することを主眼として設計されており、デモステーションを置かないのが特徴だ。しかしGoogle版OpenShiftと呼ばれるAnthosは、地味に露出されていた。
ソフトウェアをアピールするIntel
IntelはKata ContainerやSterlingXなどを訴求し、プロセッサーのイメージからソフトウェアへの貢献をアピールしていた。
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