はじめに
Virtual Server 2005 R2はMicrosoftが提供する仮想化プラットフォームです。サーバーのコンソリデーション(統合化)やレガシーOSの移行、評価開発環境などを Virtual Serverを使って実現できます。本記事では、Virtual Server 2005 R2の概要を詳しく解説し、実際にVirtual Serverを使って仮想イントラネット環境を構築して、システムを評価できるようなシナリオをご紹介します。
パフォーマンスを改良し無償化
Virtual Server 2005 R2はMicrosoftが2006年2月に日本語版の出荷を開始した、仮想化プラットフォーム製品です(図1)。
前バージョンであるVirtual Server 2005からのバージョンアップとなり、2005 R2ではHyper-Threadingの対応をはじめとするパフォーマンスについての改良、ネットワーク関連機能の拡充やVirtual Server自身のクラスタ対応などが盛り込まれています。
なかでもVirtual Serverを動作させる環境として64bit環境をサポートしたことにより、より高性能なマシン上で仮想環境をホストできるようになったことが注目されます。
また、2006年6月よりVirtual Server 2005 R2は無料の製品として提供されることになり、いまではMicrosoftのWebサイトより誰でもダウンロードできるようになっています。
http://www.microsoft.com/japan/windowsserversystem/virtualserver/default.mspx
動作環境
Virtual Server 2005 R2はWindows Server 2003に加え、Windows XPも動作環境としてサポートしています。本番環境としてVirtual Server上の仮想環境から各種のサービスを提供する場合はWindows Serverが必要ですが、ソフトウェアのテストや評価をする場合はWindows XPでも十分に活用できます。
本記事でもVirtual Serverのインストール環境としてWindows XP Professionalを利用して解説します。
