Virtual Server 2005 R2で次期Windows Server環境を試す 6

バーチャルマシンの複製

Sysprepを利用した複製   バーチャルマシンの複製は、バーチャルハードディスクをコピーで実現できます。しかし、Longhorn Serverをはじめとしてシステムを一意に識別するためのSID(コラム参照)がOS上に保存されています。バーチャルハードディスクをコピーしただけ は、このSIDもそ

小野 雄太郎

2006年11月21日 20:00

Sysprepを利用した複製

   バーチャルマシンの複製は、バーチャルハードディスクをコピーで実現できます。しかし、Longhorn Serverをはじめとしてシステムを一意に識別するためのSID(コラム参照)がOS上に保存されています。バーチャルハードディスクをコピーしただけ は、このSIDもそのまま複製されてしまいSIDが重複してしまいます。

   そこでこのSIDを再生成するためのツールとして、Sysprep(コラム参照)を使います。Sysprepを利用するにはコマンドプロンプトを起動し、リスト1のコマンドを実行します(図27)。


Sysprepを実行
図27:Sysprepを実行
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

リスト1:Sysprepを実行してSIDを再生成

C:\ Windows\ system32\ sysprep\ sysprep.exe/oobe/generalize/shutdown

   このコマンドを実行すると、システムが自動的にシャットダウンし、次回起動時に自動的にセットアッププログラムが起動して、SIDが再生成されます。

SID:セキュリティ識別子
   SIDはOSインストール時にすべてのコンピュータで一意に割り当てられ、このSIDを使ってドメ イン上でセキュリティプリンシパルの識別が行われます。SIDが重複したままではドメインに参加できないなどの問題が発生します。ディスククローニング ツールなどを使ってディスクをそっくりコピーすると、このSIDまでも重複してしまうため、ディスク複製後はSysprepツールなどで新しいSIDを生 成する必要があります。

Sysprep:System Preparation Tool
   SysprepはOEMメーカーがドライバーやアプリケーションのプリインストールをしたあと、 PCを出荷するためにSIDを変更するツールとして用意されています。また、ディスククローニングツールなどでディスクをコピーしたあとに、SIDを変更 するためにも利用できます。このSysprepは、Windows Server 2003などではインスタンスのコピーCD-ROMメディアにサポートツールキットとして収録されています。Longhorn Serverでは、OSとともにシステムフォルダにコピーされています。

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