クロスプラットフォーム開発を始める前に
はじめに
初めまして。openSUSEユーザー会の杜若 桔梗(かきつばた ききょう)といいます。過去に何回か、オープンソースカンファレンスでセミナーを行っていますのでご存じの方もいらっしゃるかと思います。今回は、openSUSEとSmeegolの紹介とQtを使ったクロスプラットフォームの開発について書いていきたいと思っています。いろいろ至らない部分があるかと思いますが、よろしくお願いします。
私についてあまり知らない人もいるかと思いますので自己紹介を。
普段はネットワークエンジニアをしており、サーバーの管理やネットワークの構築・管理等をしています。今回、このような形でThink ITで連載させていただけるのも、ずっとサーバー構築としてopenSUSEの普及活動をやっていたからだと思います。初めてライトニングトークをやったのがLinuxWorldの時で、それ以降ほぼ毎回OpenSourceCanfarense Tokyoでセミナーをやっています。
openSUSEユーザー会では偶数月の第1土曜日に勉強会を行っています。こんな小ネタあるよとか、いろいろ身になる勉強会ですので参加したい、発表したいといった方は大歓迎です。
参加したい方は、右のリンクからご連絡ください。
→参照リンク:openSUSEユーザー会
場所は大久保でやることが多いです。
OSCでのセッションの様子(右上はマスコットのgeeko) |
日本ではマイナーだったopenSUSE
さて、自己紹介が少し長くなりましたが、今回は連載第1回ということで、LinuxディストリビューションであるopenSUSEとその特徴、連載の中心となるMeeGoについて、いろいろと紹介していきたいと思います。
皆さんはLinuxディストリビュージョンというと何を思い浮かべますか?Red Hatでしょうか。CENT OSでしょうか。それとも、Vine Linux、Ubuntuでしょうか。
今あげたディストリビューションはユーザー数も多いですし、よく知られていますね。国内の商用LinuxのシェアだけみればRed Hatの圧勝的な感じがありますが、私が活動しているSUSE LinuxはヨーロッパでNo.1のシェアを持っています。
しかし、日本への参入がNovellによるSUSE Linux AGの買収後のことですから国内では商用ディストリビュージョンの中では新参者扱いということになります。バージョンは9.3の頃ですね。その当時はあまり文献がなかったり、現在みたいなユーザー会もできていませんでしたから、とにかく情報が圧倒的に少なかったことを覚えています。
また、入手先としてはぷらっとホームで輸入版が購入できたことを覚えています。そのあと、Microsoftと現在の開発元であるNovellが提携を結んで、仮想化環境が劇的に改善しました。XenとHyper-Vでそれぞれの準仮想化ドライバを提供する、といった内容だったと思います。これについては賛否両論が沸き起こったことを覚えています。
去年から今年にかけて、いろいろと身売りの噂が絶えなかったNovellがついにファンドに身売りしてしまったのでopenSUSEの行く末についても心配しています。
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