ロボットの組み立てとプログラミングを体験しよう

2012年7月27日(金)
Think IT編集部

組み立てもプログラミングもレゴブロックの要領で

前回の記事では、今年度から中学生の必修科目にプログラミングが加わることに触れ、小中高生が参加するロボットプログラミングコンテストであるWROを紹介した。

先日、そのWROで使う教育用レゴ マインドストームの体験会に参加してきたので、今回はどうやってロボットプログラミングをするのか、簡単に解説しようと思う。実際に触った中から、今回は「なげるロボット」を例にあげて見ていこう。

ロボット(マインドストーム)をプログラミングして動かすには、大きく分けて次の3ステップで進められる。

  1. ロボットの組み立て
  2. 付属ソフトで動きをプログラミング
  3. 完成したプログラムをロボットに転送

出来上がったプログラムの転送が終わったら、本体のボタンを押してプログラムを実行するとロボットが動くという仕組みだ。

図1:マインドストームのNXT本体ユニット

ここからは実際に「なげるロボット」の組み立てとプログラミングを紹介していく。

なげるロボットの組み立て

図2:ロボットを組み立てる前のパーツ群

まずは組み立てだ。ロボットの組み立てを延々紹介してもあまり意味が無いので省略するが、組み立てを大きく分けると主に以下の作業がある。

  • ベースロボの組み立てと配線
  • なげそうちの組み立て
  • ベースロボとなげそうちの組み合わせと配線
図3:完成したロボット(クリックで拡大)

「ベースロボ」は、転送されたプログラムを実行するマインドストームの中枢となるNXTユニット本体に、レゴパーツを使ってタイヤとモーターを取り付けた、文字通り基本となるロボットだ。

「なげそうち」は、ボールを投げるアーム部分で、ベースロボとは別に組み立てる。そのため、このパーツを差し替えることで別の動きをするロボットを作ることもできる。

「ベースロボ」と「なげそうち」が組み立て終わったら、2つのパーツを組み合わせる。これでロボット完成だ。

レゴでできているので、組み立てはそう難しくはないが、大人でも15分~20分くらい夢中になって作業していたため、なかなか作り甲斐はあると思う。

投げるロボットの動きをプログラムする

ロボットは完成したが、このままでは動くことができない。PCにインストールした「教育用NXTソフトウエア」を使って、ボールを投げる動作をプログラミングしよう。

プログラミングといっても、特に難しく考える必要はない。NXTのソフトは、画面上にレゴブロックのようなパーツを並べるだけで、動きなどを指定することができる。

センサーやモーターの動きも、動く方向を選んだり、数字を入力するだけで簡単に設定できるところが、このソフトの優れたところだ。

図4:教育用NXTソフトウエアの初期画面(クリックで拡大)

(1)ボールを投げるプログラム

NXTのソフトを開いたら、左のメニューから「モーターブロック」を画面上にドラッグする。「なげそうち」は出力ポートAにつながれているので、モーターブロックの設定画面でポートAを選択する。

下図のように「投げる方向」「パワー」「持続時間」を入力したら完了だ。

図5:モーターブロックを並べたところ(左上)と投げるプログラムの設定(クリックで拡大)
※『デスクロボ ホームスクーリング第6号』より引用

次ページに続く

“オープンソース技術の実践活用メディア” をスローガンに、インプレスグループが運営するエンジニアのための技術解説サイト。開発の現場で役立つノウハウ記事を毎日公開しています。

2004年の開設当初からOSS(オープンソースソフトウェア)に着目、近年は特にクラウドを取り巻く技術動向に注力し、ビジネスシーンでOSSを有効活用するための情報発信を続けています。クラウドネイティブ技術に特化したビジネスセミナー「CloudNative Days」や、Think ITと読者、著者の3者をつなぐコミュニティづくりのための勉強会「Think IT+α勉強会」、Web連載記事の書籍化など、Webサイトにとどまらない統合的なメディア展開に挑戦しています。

また、エンジニアの独立・起業、移住など多様化する「働き方」「学び方」「生き方」や「ITで社会課題を解決する」等をテーマに、世の中のさまざまな取り組みにも注目し、解説記事や取材記事も積極的に公開しています。

連載バックナンバー

Think ITメルマガ会員登録受付中

Think ITでは、技術情報が詰まったメールマガジン「Think IT Weekly」の配信サービスを提供しています。メルマガ会員登録を済ませれば、メルマガだけでなく、さまざまな限定特典を入手できるようになります。

Think ITメルマガ会員のサービス内容を見る

他にもこの記事が読まれています