休日に作りたい料理「食欲の秋をお手軽に」レシピ紹介

2013年10月12日(土)
高橋 正和

暑かった今年の夏も、大きな台風とともに去って、やっと秋になったように思います。そう、秋です。食欲の秋です。これまでの2回は、どちらかというと、さっぱりとした料理をご紹介しましたが、今回は秋に向けて、食べ応えのある料理をご紹介しようと思います。

秋の食材といえば、秋刀魚、松茸、栗、里芋、さつま芋、など色々な食材が思い浮かびますが、今回は主にヨーロッパで食べられている香り高いキノコ、ポルチーニを取り上げます。ポルチーニも秋から初冬が季節で、レストランに行くと、フレッシュポルチーニを使った料理を見ることがあります。今回は手軽に入手できる乾燥ポルチーニを使ったショートパスタを中心に、三つの料理を紹介します。

食欲の秋をお手軽に

もはや、何をきっかけに好きになったのか覚えていないのですが、いつのころからかポルチーニが大好きになりました。レストランで食べるポルチーニも良いのですが、簡単に手に入る乾燥ポルチーニを使って自分で調理しても、おいしくいただけるのも嬉しいところです。
ポルチーニは、主にイタリアの呼び方で、フランスではセップ茸と呼ばれます。なんと日本にも自生していて、ヤマドリタケと呼ばれているそうです。ポルチーニは松茸と同じく人工栽培が出来ないこともあり、なかなかお高いキノコです。乾燥したものでも、10g入りの小さな袋で1000円弱という感じです。このため、なかなか大胆に使えなかったのですが、テックスタイルの岡田さんに、米国系の会員制スーパー(COSTOCOです)で安価に購入できることを教えてもらってから、日常的に使えるようになりました。このスーパーでは、海苔が入っているような大きな容器に入った250g入りのポルチーニが1500円くらいで購入できます。近所にCOSTOCOがない場合はAmazonでも購入可能ですが、値段はやや高めです。
> SABAROT 乾燥ポルチーニ茸 (スライス) 250g フランス産

ワインですが、今回はカバを脱出して、しっかりしたクリームパスタに負けないイタリアの赤ワイン Lucenteを合わせてみました。Lucenteは、Luceというとても有名なワインのセカンドワインで、少し贅沢な感じのする3000円台のワインです。伝統的なイタリアのワインではありませんが、飲んでいると難しいことを忘れさせてくれる、優しさと力強さがあるように思います。
さて、今回のメニューです。ポルチーニを含めて、常備可能か入手が簡単な材料ばかりを使って、簡単に出来て、ちょっとした高級感を出すことも出来る料理を選びました。

食欲の秋をお手軽に:メニュー

  • ミックスビーンズのサラダ(シンプル版)
  • ポルチーニのクリームパスタ(鶏のささみとフォアグラ入り)
  • 鶏もも肉の赤ワインソース
  • Lucente(イタリアの赤ワイン)

今回も、すべて1人前に盛り付けてあります。作成時間は、おおよそ1時間です。
前菜のサラダは、缶詰のミックスビーンズを使ったもので、料理と呼び難いくらい簡単で、ちょっとした一品が欲しい時に便利です。これをベースに、生野菜、ゆでたジャガイモ、ツナ缶を加えるなど、色々とアレンジが出来ると思います。

パスタは、おつまみにも向いていて、冷めてもおいしく食べられるショートパスタ、フジッリを使いました。もちろん、ポルチーニだけでもおいしいのですが、食感と味のアクセントとして、鶏のささみとフォアグラのソテーを加えています。

メインは、鶏もも肉の赤ワインソースです。料理を始めたころから作っているメニューで、AllAboutに掲載されている土屋敦さんのレシピがベースになっています*1。パスタでも鶏肉を使っているので、食材が重複した感じもしますが、部材も性格もまったく違う料理なので違和感はないと思います。

今回の材料は4人分を用意しました。まず写真の左側バットが鶏もも肉です(約650g)。右側のバットに入っているトマトを輪切りにして付け合わせにしています。その他の右側のバットは、ミックスビーンズのサラダの材料で、玉ねぎと、香り付けのトリフオイルです。トリフオイルは、お化粧のようなものなので、必ずしも必要ではありません。ミックスビーンズは、1缶だと少し足りなかったので、2缶使った方が良いようです。

*1 フライパンで簡単! 鶏肉の赤ワインソース

続いて、パスタの材料です。左側のバットは、乾燥ポルチーニ、玉ねぎ、生クリームです。右側のバットは、鶏のささみとフォアグラになります。一般的には、生クリームは100~150g程度だと思いますが、余った生クリームの使い道がなく、ほぼ確実にダメにしてしまうので、ここでは200gすべてを使っています。

以下、レシピを紹介します。今回もコース仕立てで紹介していますが、どの料理も単品でも楽しめます。

レシピ

「ミックスビーンズのサラダ」

今回はシンプルな材料で作っていますが、ツナ缶、キュウリなどの生野菜、ジャガイモやニンジンなどの根菜をゆでたものを加えると、ボリュームもアップして、よりおいしくなると思います。

材料(4人分)

  • ミックスビーンズの缶詰 2缶 (写真は1缶)
  • 玉ねぎ 半分
  • 生のハーブ(ここでは大葉)
  • バルサミコ酢(または、酢、レモン汁など)
  • マヨネーズ 大さじ2~3杯
  • 塩・コショウ

作り方

  • ミックスビーンズの缶を開けてボールなどに入れ、塩・コショウして和える。
  • バルサミコ酢を入れて全体になじませたら、マヨネーズを加えて和える。
  • トリフオイルがあれば、盛り付けたあとに、ごく少量を振りかける
  • 彩りとして、ハーブを手でちぎって乗せる。
※写真をクリックすると拡大表示します
  • (1)玉ねぎのみじん切りをボールに入れる
  • (2)ミックスビーンズの缶詰に、塩・コショウをしたところ
  • (3)バルサミコ酢を和え、マヨネーズをかけたところ
日本マイクロソフト株式会社

日本マイクロソフト株式会社でチーフセキュリティアドバイザーとして、情報セキュリティやサイバーセキュリティに関する仕事に従事中。
料理と親しむようになったきっかけは2005年。後姿が分からなかったと言われたことをきっかけに、美味しい店に歩いて食べに行くという、よくわからないダイエットをはじめ、3か月で10Kg以上を減量する。これを機会に食への関心が高まり、ワインにも興味を持つようになる。
自分で作る料理が楽しくなったのは、現職に着いてしばらくたった2007年ころ。休日の午後に自宅で、明るいうちにワインを飲むときに、自分が食べたいものを自分で作るなら文句を言われることもないだろうと、ワインに合わせた自分で料理を作り始める。そのうちに、美味しそうなので家族みんなに食べさせろということになり、いつしか週末の料理を受け持つようになる。 (本稿のレシピについては、アトリエ・レ・カイユ 山下 史樹シェフにアドバイスをいただいています)

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