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システムの観点から語る‘UXデザインの設計原則’

2014年1月21日(火)
崔 仁熙(チェ インヒ)

日本の業務システムにおいても、いよいよUX(ユーザー・エクスペリエンス)が意識されるようになり、エンジニアの方々もUXを無視できないようになってきました。今回は業務システムの観点から、UXデザインの設計原則を下記の3点に焦点を絞り解説します。

  1. UXデザイナーが備えるべき8つの基本的な姿勢
  2. UXデザイン設計の目的とプロセス
  3. UXデザインにおける9つの設計原則

時々、IT関係者の方々に「どうすればUXデザインがうまくできるのか」聞かれることがあります。実は簡単に答えることができない非常に難しい質問なのですが、私はこの質問への回答として下の画像を使用することが多いです。

この画像は一昨年のセミナーで発表資料のために製作したもので、UXデザイナーが備えるべき基本的な姿勢を分かりやすく説明していますので、是非、覚えて頂きたいです。

図1:UXデザイナーが備えるべき基本的な姿勢
  1. 考:データとタスク分析のための論理的な思考
  2. 現:ユーザーがいる現場に
  3. 観:プロセスとシステム全体を見る視点
  4. 聞:ユーザーの話に集中
  5. 問:ユーザーが不便を話すことができるように誘導
  6. 整:収集したデータの整理と再構成
  7. 描:手で作ってテストする手間
  8. 心:すべてはユーザーのための思いやり

この中でも特に8. 心が最も重要だと思います。 "All for User"と記憶すれば覚えやすいでしょう。

それでは、本題に入ります。 “UXデザイン設計”と聞くと最初は少し難しいと考えるかもしれませんが、下の画像を参考にするとより簡単に理解できると思います。今回のコラムには“UXデザイン設計”のプロセスでは誰もが知っているが、実際のプロジェクトでは見逃しやすい、UXデザインの設計原則をシステム観点から説明します。

図2:UXデザイン設計に必要な考え方(クリックで拡大)

ユーザーがシステムを使うのはただ時間が余っているから使うのではありません(もちろん単なる遊びのためのアプリやゲームもあるのですが) 。ユーザーは確かな目的を持ってシステムを使います。その目的を達成する過程でミスを犯したりエラーになったりすると戸惑って迷うことになります。
ユーザーはどうしてミスを犯すのか?エラーになった場合どのようにガイドするのか?を考慮し、ユーザーが望む結果を得るために、なるべく易しく便利で正確にプロセスを設計して意図通りにユーザーの行動を誘導します。そして感性的な部分、すなわち、満足度を出来る限り高めるように、目的達成までの全体プロセスを設計することが重要です。

この過程で実際にモデリングされるオブジェクト(システム、サービスなど)のインターフェースにユーザーが接することになります。使用前、使用中、使用後を通してポジティブな反応を引き出し、使い続けるようにするのがUXデザイナーの役割で、UXデザインの最終的なゴールとなります。

これから語る9つのUXデザイン設計というのは基本的な原則と言えます。他にも色々あると思いますが、今回のコラムでは9つの原則に関して簡単にお話ししようと思います。

1. 新奇で面白い機能より必要な(必須)機能を作る

単純に楽しみや遊びのために作られたアプリやゲームではなく、システムの設計に機能というのは最も重要な要素であります。ユーザーが目的達成のために実行する過程を便利で正確にたどり着けるように必須機能の実現が最優先であります。 複雑で立派なオプション機能に心をとられて時間とお金を無駄にしないでほしいです。

2. デフォルトモードとして、ユーザーの使用状況によってスマートにUIが変わる必要がある

今のユーザーはじっと机の前に座ってシステムを使用してはいません。多様なデバイス環境のため、マルチブラウザの対応も今ではオプション機能ではなく必須機能として考慮されなければなりません。システムはユーザーの環境や状況に応じてスマートに対応できるように考慮してデフォルトとして設計する必要があります。

著者
崔 仁熙(チェ インヒ)
株式会社トゥービーソフトジャパン UXデザイナー

 

1980年08年30日、韓国生まれ。子供の頃から絵を描くのが得意で、大学でビジュアルデザインを専攻。01年からUIデザイナーとしてモバイルのコンテンツ、ゲームのキャラクターやGUI、フラッシュアニメなどを製作。07年には日本で早稲田外語専門学校を卒業。日本のモバイル系の会社に勤め、08年からトゥービーソフト(韓国)に入社して企業向けのUIを専門的にデザインしている。10年、アカデミーJUNGLEでUXバイブル課程を修了。ビジネスUI・UXを専門分野にして活動。
13年から日本法人に転職。昨年からトゥービーソフトとソウル学校UXラボの共同研究により、企業向けのUX方法論(TUM)が製作され、それをベースに日本のITシステムに合う方法論(プロセス)と活用し易いUIコンテンツを研究している。

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