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システムの観点から語る‘UXデザインの設計原則’

2014年1月21日(火)
崔 仁熙(チェ インヒ)

3. ユーザーの多様な状況(Case)を考慮して設計する

実はこの原則が最も重要であります。ユーザーが目的を達成するまでに発生する可能性がある様々な状況、すなわち、ユーザーシナリオにつきましてお話ししようと思います。ユーザーシナリオの作成とは、予想可能な様々なユーザーの経験について、どのように行動し、どんな問題が発生するか?問題解決はどうするのか?など予測可能なすべての状況をストーリーテリングして、問題解決のための方法を導き出す過程であり、タスク分析と言います。これにより、 必要な機能を導き出すことができます。タスクの手順では、UIの機能、情報、流れ、インタラクションデザインの基本になります。

図3:ユーザーの多様な状況(Case)を考慮して設計する(クリックで拡大)

タスク分析の過程でよく使われる方法が カードソートであり、まずは思いつく言葉をカード(一般的に付箋紙を使用)に書きます。同じようなものをまとめてグルーピングし、必要によって移動、削除を行います。ここから導き出されたタスクを持ってユーザーシナリオを作成します。シナリオを読みながら頭の中にイメージを自然に描くことができれば、うまくいったシナリオだと思っても良いです。一方、読みながら何か考えることになったり理解できず困ることになったりした時は、また書き直して強化した方が良いと思います。

4. メタファーを活用する

メタファー(Metaphor)とは?

"サイトを製作する時、またはデザインをする時に使用するメタファーは、ユーザーインターフェースでユーザーにシステムがどのように作用するかについて適切なメンタルモデルをより早く採用することで、システム上でユーザーに必要な特定の学習の量を最小限に抑えるために使用されているアナロジーモデルである(Caroll and Mack、1985)"

メタファーを簡単に定義すると、何かに例えた表現をするということです。開発目標にするシステムをより簡単に理解できるようにユーザーがよく知ってる概念をインターフェース(オブジェクト)に適用することを意味します。

図4:リアルメタファーを活用したアプリのアイコンの例(クリックで拡大)

5. ユーザーの行動を誘導する

ユーザーがどうするのか迷わせてしまうのは失敗したUXだと思います。ユーザーが設計者の意図通りに行動しなければいけないように、自然にそのような行動をするように誘導するべきです。下の画像を見てみましょう。

図5:韓国の高速道路サービスエリアの男性用トイレに設置された「的当てゲーム」(クリックで拡大)

この写真は、韓国の高速道路にあるサービスエリアの男性用トイレです。 便器の中に的が付けられ、用を足している人の目の高さに小型モニターが設置されています。的の真ん中の近くに的中するほど点数が上がります。隣の人との比較はもちろん、前回の人の点数に比べることも可能であり、男性たちの中で妙な勝負浴を刺激しますし、「強い男探し」というゲームになり、楽しさを与えています。このゲームを設置したことで、便器周りが非常に綺麗になりました。ついでにブログやテレビのメディアに紹介されてわざわざこのサービスエリアに寄る観光客もいるそうで、驚くほど効果的だと思います。

著者
崔 仁熙(チェ インヒ)
株式会社トゥービーソフトジャパン UXデザイナー

 

1980年08年30日、韓国生まれ。子供の頃から絵を描くのが得意で、大学でビジュアルデザインを専攻。01年からUIデザイナーとしてモバイルのコンテンツ、ゲームのキャラクターやGUI、フラッシュアニメなどを製作。07年には日本で早稲田外語専門学校を卒業。日本のモバイル系の会社に勤め、08年からトゥービーソフト(韓国)に入社して企業向けのUIを専門的にデザインしている。10年、アカデミーJUNGLEでUXバイブル課程を修了。ビジネスUI・UXを専門分野にして活動。
13年から日本法人に転職。昨年からトゥービーソフトとソウル学校UXラボの共同研究により、企業向けのUX方法論(TUM)が製作され、それをベースに日本のITシステムに合う方法論(プロセス)と活用し易いUIコンテンツを研究している。

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