1ランク上のPHP技術者を目指す人のための教材と、勉強のポイント
世界中で構築されたWEBサイトが2億5000万を超えるといわれているPHP。その秘密は言語習得の手軽さやCMSパッケージの発達により、初心者にも気軽に高機能なシステムが扱えることにあります。
WordPressやMovableTypeとの連携、OpenPNEなどはもはや語る必要もないくらいに有名になりました。
ちょっとしたCGIやネットショップはもちろん。ネットベンチャーやソーシャルゲームでも手軽に使われ、開発者の数もプログラミング言語の中で非常に高い位置を占めています。
そんなPHPですが、「PHPエンジニアのスキルが低い」「PHPはだめだ」といわれることが多々あります。なぜでしょうか。
気軽に利用できるが故にスキルレベルが低いエンジニアが多いのも事実ですし、さらに言うと前述のパッケージ等があるためにエンジニアでない人でも触ることができるからです。また、言語としての特性もかなり自由で、型の指定は必要ありませんし、オブジェクト指向のサポートも少し前までは余り強くなかった面もあります。
そういった事情もあり、スキルが低い人でも使える言語として広まっていった結果、「PHPエンジニアのスキルが低い」「PHPはだめだ」といわれる現在につながっているのでしょう。
ところが、冷静にPHPの利用状況を見てみるとYahoo! JAPANやGREEなどの大手サイトでも使われており、このことからも、大規模でパフォーマンスが必要な場合や信頼性が必要な場合でも十分耐えられる言語だと分かります。
本コラムでは、その「初心者でも扱いやすいPHP」をさらに上級者として扱うエンジニアを認定する『PHP技術者認定上級試験』に向けて、少しでも多くのPHPエンジニアに上級の道へ進んでもらえればと思い、解説を行っていきます。
試験の区分
まず、PHP技術者認定試験は「初級試験」「上級試験」「ウィザード」の3つに区分されます。
初級試験はその名の通り、合格率8割を超える一番難易度の低い試験ですが、それでも基本をしっかり押さえていないと合格できません。
本コラムで対象とする上級試験はPHP技術者試験の中では真ん中に位置する資格で、これがかなりの難関です。合格率は10%を下回っており、PHPに対して幅広い知識が必要になります。難関試験だけあって合格は大変ですが、受かればそれなりの技術力の証明となります。
筆者は名刺に上級試験合格者である旨を記載していますが、技術コミュニティでの名刺交換の際に「お!」と思ってもらえることはかなり増えました。
上級試験は言語仕様の結構深いことに触れたり、実際の開発では使ったことのない機能なども出てくると思います。特にリフレクションなど、フレームワークを作っている人でもないと触る機会は少ない機能もあります。
普段PHPを使っているから大丈夫!
とは思わず、この機会に細かいところもしっかり勉強していきましょう。
さらに、上級試験に合格すると最上級のウィザードに挑戦するチャンスもあります。こちらは論文審査式となり、論文を既存のPHP技術者認定試験合格者やPHPコミュニティの方による投票で認定者が決まります。現在のところ認定者は出ていないため、非常に難易度が高いことが分かります。
認定者がまだいないということは、今から頑張ればウィザード認定一番乗りも夢ではありません。上級試験にしっかり勉強して望み、ウィザード受験へのチャンスも合格と同時につかみとってください。
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