PHPUnitによるテスト:応用編
PHPUnitでのテスト応用編
これまで、PHPUnitのフレームワークを利用したテスト・プログラムの書き方や、コンソールから phpunitコマンドを実行してテストする方法を説明してきました。今回は、PHPUnitをより有効に活用する方法について紹介したいと思います。
具体的には、下記の3つの方法を順に説明します。
(1)NetBeans IDEを使った単体テスト
(2)Xdebugを使ったコード・カバレージの測定
(3)Selenium RCを使ったブラウザ・テストの自動化
NetBeans IDEを使った単体テスト
「NetBeans IDE」は、マルチ言語、マルチプラットフォームの統合開発環境(IDE)です。米Sun Microsystemsとオープンソースのコミュニティによって開発されており、無償で利用することができます。もともとはJavaの開発環境だったの ですが、次第に他の言語での開発にも使用できるようになり、バージョン6.1からPHPに対応し、バージョン6.7からはPHPUnitでの単体テスト機 能も組み込まれるようになりました。
NetBeans IDEは、プロジェクトのダウンロード・ページ(http://netbeans.org/downloads/) から入手できます。最新版(2010年4月現在)はバージョン6.8で、PHPだけをサポートしたバンドル・パッケージも配布されています。
インストール手順や、PHPプロジェクトの作成手順については、プロジェクトのドキュメントやNetBeansのヘルプを参照してください。これまで本 連載で作成してきたテストを実行させたときの画面が、図1-1になります。
画面右下の「テスト結果ウインドウ」に、実行したテストの結果がグラフィカルに表示されています。この画面イメージはすべてのテストをまとめて実行した 際の表示ですが、画面左の「プロジェクト・ウインドウ」を選ぶことで、選択したファイルを個別にテストすることも可能です。
また、コンソールからphpunitコマンドを実行した時のように、テスト対象のソース・ファイルからテスト・ケースのひな型を生成させることもGUI 上で行えます。「出力ウインドウ」では、おなじみのテスト実行結果も確認できます。
PHPのIDEには、ほかにも「Eclipse PDT」(http://www.eclipse.org/pdt/) や、「Zend Studio」(http://www.zend.co.jp/product/zendstudio7.html) などがあります。いずれもPHPUnitとの連携が実現されているようです。
次のページでは、NetBeansとXdebugを使ったコード・カバレージの調べ方について紹介します。