CentOS 7インストーラーの新機能と注意点
CentOS 7のインストーラー起動時のオプション
CentOS 7のインストーラーが、起動途中でモニタに何も出力されない場合、モニタの出力範囲外に自動的に設定されている可能性があります。この場合、「Troubleshooting」を選択し、Install CentOS 7 in basic graphics mode」で対処することになりますが、それでもモニタに何も出良くされずインストールが続行できない場合は、CentOS 7のインストーラーのブートプロンプトで幾つかのパラメータを付与することができるようになっています。モニタ出力範囲外によってインストーラーの画面が表示されない問題を回避する具体的なパラメータとしては、以下が利用可能です。
方法 | パラメータ |
---|---|
解像度を下げる | inst.resolution=640x480 |
テキストモード利用 | inst.text |
遠隔からVNC接続する | inst.vnc |
ハードウェアベンダーが提供するRAIDコントローラーによっては、追加のドライバーディスクがベンダーから提供されています。これにより、CentOS 7のインストーラーが標準で持っているドライバー以外のベンダー提供のドライバーディスクをロードさせることが可能となっています。ベンダーが提供するドライバーディスクをロードさせたい場合は、boot:プロンプトで 「inst.dd」オプションを付与します。一般的に、CPUの機能を借りてRAIDを行うような、擬似RAID(fakeRAIDとも呼ばれます)コントローラーを搭載している場合は、ドライバーディスク以外にも、パラメータを引き渡す必要があります。擬似RAIDでよくある設定としては、「modprobe.blacklist=ahci」があります。擬似RAID系のコントローラーを搭載しているサーバーの場合は、CentOS 7のインストーラーのboot:プロンプトで、先述の「inst.dd」と組み合わせて指定するようにして下さい。
また、NICのパーティション名は標準でeno1やeno2等に設定されますが、このパーティション名を、従来のCentOS 6系で利用されていた「eth0」や「eth1」等に変更したい場合も、CentOS 7のboot:プロンプトでパラメータを指定することが可能となっています。パラメータ「net.ifnames=0」を指定すると、従来のeth0やeth1の名前で利用することが可能となります。ベンダーが提供するハードウェア監視エージェント等を利用して、SNMPトラップを送信する場合、従来のeth0やeth1等の形式でなければ一部デバイスの障害が発報されない場合もありますので、利用環境と目的に応じてNICのパーティション名の指定の付与を検討して下さい。
インストールソースの選択が可能
CentOS 7のインストーラーから、インストール元を選択できるようになっており、ローカル接続の物理インストールメディアの他、ISOイメージファイル、HTTP、HTTPS、FTP、NFSでのインストールが可能です。ネットワークインストールを行うには、インストーラーで事前にNICに対してIPアドレスとネットマスク等を設定し、インストール元とネットワーク通信が出来る状態にしておく必要があります。