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アプリモニタリングのAppDynamics、モニタリングの先にあるビジネス分析で差別化

2015年11月9日(月)
松下 康之 - Yasuyuki Matsushita

サンフランシスコの市内にあるアプリケーションパフォーマンスモニタリングのAppDynamicsの本社を訪問し、アプリケーションの性能をモニタリングする技術を応用した新しい分析ソリューションについて話を聞いた。

参考:2015年7月に開かれたセミナーのレポート

まず最初に話を聞いたのは、エンドユーザーモニタリングプロダクトマーケティングマネージャーのピーター・カケンデス氏(Peter Kacandes)だ。現代のビジネスがインターネットとモバイル、それにアプリケーションをフルに活用した時代に入ったことを確認し、「現時点ではブランドのロイヤルティはそのブランドが提供するアプリケーションのロイヤルティと等しい」だからこそアプリケーションを使う人の満足度に注目しないといけないと解説した。

フォレスターは「ソフトウェアがヘマをすればブランドロイヤルティを損なう」とコメント

図1: フォレスターは「ソフトウェアがヘマをすればブランドロイヤルティを損なう」とコメント

だからこそこれまでのDBやサーバーだけを個別にモニタリングするシステムでは限界があり、ユーザーが使うモバイルアプリからWebサーバー、アプリケーションサーバー、データベースまで一貫してモニタリング出来るソリューションであるAppDynamicsが優れていると説明した。

ビジネスデータ、マーケティングデータ、オペレーションデータをそれぞれモニタリングするソリューションでは限界がある

図2: ビジネスデータ、マーケティングデータ、オペレーションデータをそれぞれモニタリングするソリューションでは限界がある

「アプリケーションが利用する様々なコンポーネントを可視化出来ることで「仮想のウォールーム(Virtual War Room)」を作ることが出来ます。つまりデベロッパーも経営者も運用担当もビジネスに関連するすべての人が同じモニタリングのデータを見ながら本当の問題はどこにあるのか?を掘り下げることが出来るのです」そして「この使い方が可能になったことで新しい用語、Meantime to Innocenceが産まれました。つまりトラブルが起こった時に誰が無実であるのかを判断するまでの時間が非常に短くなったということを表しています。まぁ、我々の造語ではあるのですが(笑)」と説明した。

つまりシステムのMTBF(Meantime between failure、故障するまでの時間)の代わりに、全てのコンポーネントが可視化されることでスマホのアプリから出たリクエストが何処で滞っているのか?どのコンポーネントが遅延を発生させているのか?を見つけて検討する機能を持っているということらしい。トラブルの対応がデータベース管理者がDBをチューニングするべきなのか、アプリデベロッパーがアプリを直すべきなのか、サーバー管理者がサーバーを増強するべきなのか、それらの要因を同じコンソールを共有しながら会話するという機能が「Virtual War Room」だ。

AppDynamicsの優れたところはそれぞれのコンポーネントにエージェントをインストールしておけば、どのアプリがどのコンポーネントを利用しているのか、どうやってデータが渡っていくのかを自動的に発見し、その接続関係を自動的に関連付けてくれる部分だろう。これは現在の仮想化されたコンテナーベースのWebアプリケーションやパブリッククラウドを活用したハイブリッドなシステムのモニタリングには必須の機能だ。そしてそのモニタリングデータの収集をAppDynamicsが持つSaaSの方式と自社のオンプレミスのサーバーに集める方式のどちらも選ぶことができる。ここもミッションクリティカルなシステムのモニタリングには要求されるデータの保護に関するセキュリティ要件を満たしていると言える。

AppDynamicsで自動的にDiscovryされたコンポーネントのダイアグラム

図3: AppDynamicsで自動的にDiscovryされたコンポーネントのダイアグラム

次にアプリケーションのモニタリングを進化させた「アプリケーション分析」のソリューションをダイレクター、アプリケーションアナリティックスプロダクトグループのマイク・アナンド(Mike Anand)氏が解説した。アプリケーション分析は、AppDynamicsのモニタリングの技術をそのまま応用し、ワンクリックでモニタリングからより深い分析を行うことを可能にする機能で、例えば航空チケットの予約サイトで、あるユーザーがスマートフォンから予約を行おうとした際にもしも何かのエラーや遅延などによってその処理が完了しなかった場合にそれをリアルタイムでモニタリングし、データストリームを検知することで「そのトランザクションが完了しなかったための損失」を金額で表示する、といったことを可能にするという。また個別のトランザクションではなくダッシュボードに全体の傾向をグラフィックに表示することも可能だ。

データからユーザーの属性を読み取って傾向を表示

図4: データからユーザーの属性を読み取って傾向を表示

この際に使われるユーザーの属性データはAppDynamicsがモニタリングを行っているデータストリームから自動的に行われるため、個別にユーザーデータを用意する必要は無い。

質問としてアドビが提供するOmnitureなどのマーケティング分析との位置付けを訊いたところ、「アドビはキャンペーンなどのマーケティング活動を支援するための分析、AppDynamicsはオペレーショナルなビジネスデータをモニタリングすることでアドビのソリューションとは補完の関係にある」という回答だった。確かに新しいキャンペーンやWebサイトのデザインが上手く行ってるかどうかを判定するにはマーケティング分析が必要だが、実際にスマートフォンのアプリから遅延なく動いているのか?を分析するAppDynamicsはアドビのソリューションのより下のレイヤーを管理するツールと言って良いだろう。

既にアプリケーションパフォーマンスモニタリングでは他社からひとつ抜けている感のあるAppDynamicsだが、分析の領域でも確かな手ごたえを感じているのが良く分かる自信に満ち溢れたプレゼンテーションだった。

ちなみにAppDynamicsの本社にも訪問したので以下に写真で紹介しよう。

モダンなレセプション

図5: モダンなレセプション

ポップな壁のデコレーション

図6: ポップな壁のデコレーション

オフィスはこんな感じ。隔離されたブースはもう流行らない

図7: オフィスはこんな感じ。隔離されたブースはもう流行らない

エクササイズしながらも仕事しています

図8: エクササイズしながらも仕事しています

DSCF5128.jpg ミーティングスペースもユニーク

図9: ミーティングスペースもユニーク

著者
松下 康之 - Yasuyuki Matsushita
フリーランスライター&マーケティングスペシャリスト。DEC、マイクロソフト、アドビ、レノボなどでのマーケティング、ビジネス誌の編集委員などを経てICT関連のトピックを追うライターに。オープンソースとセキュリティが最近の興味の中心。

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