FlexでAIRアプリを構築するには?
Adobe AIRについて
前回までは、Flex Builder 3でSWFコンテンツ作成の説明をしてきました。いよいよ、今回はAIRアプリケーションの作成について説明します。
アドビ システムズ社より、2008年6月17日に日本語環境に対応したAIR 1.1がリリースされました。日本語に対応したことにより、日本での利用者が大幅に増えると予想されています。
まずは、AIRについて簡単に紹介します。AIR(Adobe Integrated Runtime)とは、アドビ システムズ社が提供しているデスクトップアプリケーションの実行環境のことです。
通常のデスクトップアプリケーションは、OSの種類に依存しますので、Windows用やMac用などのOSに応じたアプリケーション開発を行う必要がありますし、Windows用アプリケーションはMacでは動作しないという問題点もあります。しかし、AIRは各OSに提供されているため、AIR上で動作するAIRアプリケーションは、複数のOSで動作させることができます。
AIRの開発環境について
AIRの特長の1つとして、Web技術を使ってデスクトップアプリケーションが開発できるという点が挙げられます。図1の開発環境は、アドビ システムズ社が提供している主な開発環境です(Flash CS3 ではアップデート、Dreamweaver CS3では拡張機能の追加が必要となります)。
そのほかにも、無償Web制作ソフトAptana(http://www.aptana.com/)でもAIRに対応しています。このように、開発環境が充実している点もAIRの特長です。
また、AIRアプリケーションでは、Webアプリケーションでは作成できないコンテンツを作成することができます。例えば、Webアプリケーションでは、セキュリティの観点からローカルPC上のデータへのアクセスが困難になっています。AIRアプリケーションはデスクトップアプリケーションですので、ローカルPC上のデータアクセスも容易にできますし、当然インターネットにアクセスすることもできますので、幅広いコンテンツを作成することができます。ですので、アイデア次第で面白いコンテンツを作成し、さまざまなユーザへ提供することができます。
では、次のページでAIRのインストールについて説明します。