VJを始めてみませんか?
多様になってきたVJスタイル
VJという言葉が登場して約10年。今では、VJのプレイスタイルはさまざまなものがあります。
最もオーソドックスなスタイルは、あらかじめ作り込んでおいた映像素材を、その場の雰囲気に合わせてテンポ良く組み合わせていくDJ的なスタイルです。専用のソフトウエアも発売されているので、PCさえ用意できれば、気軽に始める事ができます。これからVJを始める方にピッタリの方法です。
このほかには、生のビデオカメラ映像に、リアルタイムに映像効果や自作の素材を織り交ぜていくスタイルがあります。このスタイルはアーティストのライブのようなステージを中心とした演出を行いたい場合によく使われる手法です。ただし、リアルタイムに映像に手を加えていくので、それなりのテクニックと度胸が必要です。
また業界のトレンドとしては、その場の音に自動的に反応するような専用のプログラムを自作して、半自動的にVJをするスタイルが注目を集めています。雰囲気としては、iTunesやMedia Playerに搭載されている、ビジュアライザーをイメージしてもらうと近いかもしれません。
最近ではビジュアルに特化した、Windows用ソフトウエア「vvvv toolkit(http://vvvv.org/tiki-index.php?page=manualjapanese)」やオープンソースの「Processing(http://processing.jp/)」といった開発環境もリリースされており、全世界的にこの分野は今後のVJシーンに欠かせないスタイルになっていくでしょう。
代表的なVJソフトウエアを4つ紹介します。
1つ目は、「motion dive tokyo(http://www.digitalstage.jp/mdt/index.php)」です。初心者から上級者まで幅広いファンを持つ業界のデファクトスタンダードのソフトウエアです。
2つ目は、「FUSE Visual Console(http://www.e-frontier.co.jp/fuse/)」です。上記のmotion diveと人気を二分する純国産ソフトで、ライブカメラの取り込み機能をいち早く取り入れています。
3つ目は、「ArKaos VJ(http://www.pianiq.com/products/arkaos/)」です。MIDIキーボードでの操作を基本コンセプトとする、海外で定評のあるソフトウエアです。
4つ目は、「module 8(Mac版のみ)(http://www.garagecube.com/)」です。驚異の軽快さを誇り、2Dイメージを3Dに変えるエフェクトが搭載されているのが特徴です。
VJを始めるには?
さて、VJを始めるには何から手をつければ良いのでしょう?
一番始めに行う事、それはVJに必要な機材を用意する事です。手軽なもので言うと、ノートPCとVJソフトウエアが挙げられます。意外と知られていないのですが、VJに定義や厳密なルールはありません。もちろん資格や申請なども必要ありません。極端に言ってしまえば「自分はVJだ!」そう言った(または思った)瞬間からVJになる事が可能です。
例えて言うならば、ギターを買ったその瞬間から、自分の事をギタリストだと思える感覚と近いかもしれません。しかしギターの場合は、ある程度練習を重ねないと満足に音すら出す事ができませんが、VJソフトウエアの場合は、あらかじめ一流のVJたちが作った素材がたくさん入っているので、ワンタッチで一級のVJたちと全く同じ映像を出す事が可能です。
次回では「motion dive .tokyo(http://www.digitalstage.jp/mdt/index.php)」という世界シェアNO.1のVJソフトウエアを使いながら、VJの基本について説明していきます。まずはむずかしく考えないで、一緒にVJを楽しんでみませんか?この記事がきっかけでVJに興味を持ってくれる方が一人でも増えてくれると、筆者はとてもうれしいです。
それでは、次回もお楽しみに!