運用中によく起こる問題とは?

2008年8月19日(火)
堀内 敬子

つぶやきもスタートページに

 スタートページのサンプル(http://sites.google.com/site/prjsamplestartpage/)の右サイドを見ていきましょう(2008年8月現在)。こちらは主にコミュニケーションに関することを表示しています。

 上にあるのは、ページタイプ「Announcements」で作成した「連絡」ページのダッシュボードです。何かを更新したとき、アップしたときなど、必ず見てほしい連絡をするスペースです。スタートページにアクセスしたとき、真っ先に見るものでもあります。

 真ん中にはGoogleカレンダーを埋め込んでいます。これも、ファーストビューで目に入る位置に作りましょう。計画に基づいたスケジュールを入れておき、リマインドをかけましょう。

 また、スタートページには、簡単にメモできる場所があると便利です。これも「Announcements」で作成し、ダッシュボードで最新数件のみを表示しています。これは、例えばTwitter(http://twitter.com/)などのつぶやき系のツールを使用し、feedを読み込んでおくのでも構いません。プロジェクトに関するちょっとしたアイデア、気付きなどを緩く書き込んでおけて、皆で共有でき、後で見返すことができることが重要です。

スタートページで情報格差を埋める

 このようにプロジェクトのスタートページを作って情報を共有しておけば、共通の前提知識を持つことができます。それによって、会議が早くなったり、議論が活発になったり、プロジェクトが円滑に進んだりします。運用・保守を請け負っている場合は、報告の場所としても使えます。

 さまざまなメリットが期待できますが、経験からは、何よりも、プロジェクトに対するモチベーションの維持とアイデアの創出に効果を発揮するように思います。クライアントの中には、インターネットをあまり使っておらず、信頼もしていない方が時々いらっしゃいますが、こうして半ば無理にでも、日常的に使うようになれば、利用者の気持ちを想像しやすくなるのではないでしょうか。

 昔、筆者がインターネットでの情報収集方法を知らない会社員だったころ、毎朝、新聞各紙のチェックに30分かけていたことがあります。そのスクラップの共有は回覧で行われますが、回覧を途中で止める人(たいていは忙しい上司)のせいで情報が回ってこないこともよくありました。今はスタートページでプロジェクト内の情報格差を埋めることができますし、情報に対する意見を書き込んで表明することも簡単です。つまり、このような方法を用いていない他社相手では、情報強者の位置に立てるようになります。

 次回は、さらにGoogle Sitesを活用する例を紹介します。

有限会社アズ・シーツー
代表取締役。出版社、Web制作会社勤務、フリーランス等を経て、2005年にWeb制作会社、有限会社アズ・シーツーを設立。結果を出すことにフォーカスしたWeb制作・運営を行う。雑誌「Web Site Expert」(技術評論社)にて連載中。他、不定期で執筆・講演等。http://asc2.biz/

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