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ライセンスとコスト

2010年3月8日(月)
浅見 城輝

「Windowsは有料、Linuxはタダ」
漠然とそのように思っている人は多いのではないでしょうか?

Windowsはサーバーであれば、Serverライセンスとそれに接続するためのクライアントアクセスライセンス(CAL)を購入する必要があります。

たしかにLinuxは、CentOSやUbuntuなどの無料のディストリビューションを利用すれば、お金を使わずに利用することができます。

しかしシステムを運用していく上では、ライセンス費用だけではなく、さまざまなコストがかかります。
サポート費用、学習コスト、アプリケーション開発コスト、維持管理にかかる人件費、利用者の作業効率も含めて考えなければいけません。

そうしたさまざまなコストまで含めて、WindowsとLinux、どちらの方がコストを抑えることができるでしょうか?

先ずは、Server OSのライセンスを整理しましょう。

Windows Serverを利用するためには、サーバーの使用権であるライセンスと、それにアクセスするためのクライアントアクセスライセンス(CAL)が必要になります。

必要になるCALは、同時使用ユーザー数によるもの、接続デバイス数によるもの(デバイスCAL)、または接続ユーザー数によるもの(ユーザーCAL)から、最もコストを抑えられるものを選択することができます。

私はついこないだまでWindowsをWebサーバーとして利用するには無制限CALが必要なので選択の余地はないと思い込んでいたのですが、Windows Web Server 2008 R2を選択することでCALが不要になる上にサーバーライセンスも低価格なので、検討の対象になるのではないでしょうか。あまり知られていませんが、上位エディションの Windows Server 2008 R2 Standard や Enterprise をWebサーバーとして利用した場合でも、インターネットを経由でアクセスし、かつアクセスの際に認証を受けない(アクセス元が個々に識別されない)場合はCALが不要です。また、15CAL未満の小規模な企業や事業所においては、Windows Server 2008 Foundationという選択肢もあります。

Linuxでは無料のディストリビューションについては先に書いたとおりですが、Red Hat Enterprise LinuxやSUSE Linux Enterprise Serverなど有料ディストリビューションのサブスクリプションを購入すれば、年間サポートを利用することができます。

サポートの話が出てきましたが、第8回でとりあげました。エンタープライズ利用において、サポート契約は欠かせません。トラブル時にサポート契約をしていないと復旧に時間がかかり、機会損失による損害も大きくなってしまいます。

導入から保守まで、全てを自身(社内)で対応できる場合はサポートを購入しない選択肢もあるかもしれませんが、サポートを利用する前提となると、Linuxも無料ではなくなります。

無料のLinuxディストリビューションを利用して、トラブル時にだけサポートを利用する方法もあるかもしれません。その場合、購入手続きにかかる時間などの影響も考慮する必要があるでしょう。

クライアントを含めたシステム管理のコストも重要です。クライアントの数が増えると、その全てのセキュリティレベルを維持したり、アプリケーションライセンスの管理をするといった運用コストがかかってきます。Windows Serverの標準機能であるActive Directoryを利用することで抑えられる作業コストと、Linuxを利用することで抑えられるクライアントライセンスコストを比較する必要があるでしょう。

また仮想環境を構築する場合、Windows Serverで Hyper-V 環境を利用すると第4回でご紹介したようにライセンス特典がありますのでそれも考慮する必要があります。

WindowsおよびLinuxのそれぞれで要求を実現するために、ライセンスやサポートの費用を代理店に相談し、それに加えてシステム構築・運用管理・アプリケーション開発などの作業にかかる時間を費用に換算し、また外部に委託するならばその委託費など、総コストが有利になるものを選択する必要があるでしょう。

Windows Server 2008 クライアント アクセス ライセンス (CAL) 概要

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株式会社pnop

ネットワーク機器メーカーでの情報システム、DB管理パッケージベンダでのコンサルタント、フリーランスを経て、株式会社pnop(http://www.pnop.co.jp/)代表取締役。
クラウドやデータベースのコンサルティングを中心にWebシステムの構築やWindows 8、KINECT開発なども行う。最近は、Windows AzureでPHPやLinuxなどの非マイクロソフトなテクノロジを利用してサービスを動かすことに喜びを感じる日々。

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