Mac+Linuxの使い勝手を比較!
仮想マシンでテストサーバーを作る
サーバーのテストとして、仮想マシンを使う大きなメリットにスナップショット機能があります。
この機能は、その時々のサーバーの状態やディスクの内容をスナップショットという形でまとめて保存しておける機能です。
例えば、Linuxを使ったサーバーでカーネルやライブラリのアップデートを行いたい場合、その前に一度スナップショットを撮ります。
このようにスナップショットを撮っておけば、アップデートで問題が起こった場合、スナップショットを撮った時点まで戻ることができます(図2-1)。
スナップショットは複数撮っておけますので、テストの状態に合わせて、イメージを撮っておけば、問題が発生した場合に過去の状態に戻したり、過去のイメージと現在の状態を比較するといったことが手軽にできます。
Windowsでは、サポートツールを導入することにより、デスクトップやファイルの共有、ウインドーサイズの変更に伴うスクリーンサイズの変更などが行えるようになり、OS Xとの親和性を上げることができました。
ParallelsとVMWareでは、Linuxのためのサポートツールも提供しています。これによってマウスやキーボードをOS XとLinuxとの間でシームレスに共有することができます。
ただ両仮想マシンとも、Windowsのサポートツールが持つような、デスクトップやファイルの共有機能は提供されていません。ファイルを共有したい場合は、NetatalkやSambaなどのファイル共有アプリケーションを導入する必要があります。
サーバーの利用はLinuxが多いですが、FreeBSDやOpenSolarisが使われることも多々ありますが、どの仮想化アプリケーションも、FreeBSD、OpenSolarisをサポートしています。よって、どの仮想化アプリケーションを使っても、サーバーの用途では困ることはないでしょう。
ただVMWareはFreeBSDのサポートツールを、VirtualBoxはOpenSolarisサポートツールをリリースしていますので、X 11デスクトップを使うのであれば、サポートツールのある仮想化アプリケーションを選ぶと良いでしょう。
VMwareでLinuxを使う
いくつかのLinuxディストリビューションでは、仮想マシンのイメージファイルを提供しているので、それを使うのが一番簡単です。早速試してみましょう。
OSが提供する仮想マシンのイメージファイルは、多くの場合、VMware形式で配布されています。Parallelsでも標準添付のツールを使うことでVMware形式のイメージファイルをParallels形式に変換して起動させることができますが、サポートするデバイスの違いなどから、正しく動作しないこともあるので注意が必要です。このファイル変換については3ページ目で解説します。
例えばUbuntuのイメージファイルを利用する場合の手順を紹介しましょう。
Ubuntuの公式サイト(http://www.ubuntulinux.jp/)の左上にある「Ubuntuの入手」をクリックすると、「日本語ローカライズドVMware用仮想マシンのダウンロード」というリンクがあります。このリンク先から仮想マシンのイメージファイルをダウンロードできます。ファイルをダウンロードして解凍したら「Ubuntu.vmx」をダブルクリックします。
これで、VMWare上でUbuntuが起動します。初回起動時には、言語や時間、キーボード設定などが聞かれます(図2-2)。画面に従って設定を進めると3ステップほどでインストールが完了します。
この状態で、サポートツールもインストールが完了しているので、マウスやキーボードもシームレスに使えますし、ウインドーサイズに合わせてLinux上のデスクトップのサイズも変わります。
続いて、Parallelsの場合を見てみましょう。