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Flashならではの利点を活かそう

2008年9月10日(水)
Kaz@Website Usability Info

その先、どうユーザーを導きたいか?

 とはいえ、単にFlashアプリケーション自体をエモーショナルに仕上げるだけでは、第1回(http://www.thinkit.co.jp/article/132/1/)で例示したように、「目的」と「手段」を履き違えた、Webサイト制作/運営側の自己満足に陥ってしまう危険性があります。

 あくまでも「手段」としてのWebサイト、という観点で考えた場合、「その先、どうユーザーを導きたいか」を戦略的に考え、実装することが重要になります。つまり「HTMLでできることのデコレーション」的にFlashを使うのではなく、Flashでなければできないこと、Flashだからこそ提供できる価値を十分吟味した上で、Flashを導入するか否かを判断することが求められるのです。

 ユーザーの導き先は、Webサイトによって異なることでしょう。例えば、「商品のカタログ請求につなげる」「各種申し込みやお問い合わせなど、顧客からのコンタクトを得る」「(ネットショップの場合)実際に商品を買ってもらう」などが挙げられます。

 この「導き先」は、Webサイトそのもののターゲットユーザーや、Webサイトのビジネスゴールと密接に絡む部分ですので、Webサイト構築時の上流工程(コンセプトワークのフェーズ)において、Flashの扱いについても十分議論しておくことが望ましいです。

 ここで重要なのは、ユーザーの「導き先」を考える際、単に「どこそこのページに誘導する」だけでは不十分であるということです。Webマーケティングの世界(特にアクセス解析)で言うところの「コンバージョン(conversion)」を意識した動線デザインを心がけましょう。

「コンバージョン」とは?

 ここで、「コンバージョン」という用語について、簡単におさらいしておきましょう。コンバージョンとは、主にアクセス解析で使われる用語です。

 事業活動(販売促進など)を支援するマーケティングツールとしてWebサイトを活用する場合、単に多くの人にサイトに訪れてもらうだけでは、費用対効果の面であまり意味がありません。

 来訪したユーザーが、事業活動の観点で意味のある行為まで到達することを「コンバージョン」、また、来訪したユーザーのうち、コンバージョンに至った人数の割合のことを、「コンバージョン率(conversion rate)」と言います。

 具体的なコンバージョンは、上記で挙げたように、カタログ請求数だったり、お問い合わせ件数だったり、eコマースサイトの場合は商品の売上金額や販売数量だったりと、Webサイトのビジネスゴールによってさまざまですが、いずれにしても、単に「Webサイトに○○人の来訪者がいた。良かった(悪かった)」で一喜一憂するのではなく、実際のビジネスゴールに貢献するコンバージョンにまで達しているかどうかを、しっかりモニターしていきたいものです。

 Flashも、使い方によっては(ユーザーの興味を刺激するエモーショナルな仕掛けを実現できれば)、コンバージョン率を向上する有効な手段となり得ます。アクセス解析ツールとにらめっこしながら、継続的に効果測定を行い、PDCAサイクルを回してWebサイト(あるいはそこに含まれるFlashアプリケーション)のユーザビリティを改善するような運営体制を整えることが大切です。

著者
Kaz@Website Usability Info
数々のWebサイトプロデュース、情報設計、画面設計(UIデザイン)、Web制作/運用ガイドライン策定などを手がけ、現在はWebユーザビリティ向上を支援するサイト「Website Usability Info」を運営。得意領域は、ユーザビリティ、アクセシビリティ、情報デザイン(インフォメーションアーキテクチャ)、Webライティング、といったあたり。http://website-usability.info/

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