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アクセシビリティにも気を使おう

2008年9月24日(水)
Kaz@Website Usability Info

アクセシビリティとは?

 前回(http://www.thinkit.co.jp/article/132/3/)は、Flashアプリケーションをつくる上での、ユーザーに配慮したユーザーインターフェース設計について紹介しました。今回は、さらに踏み込んで、アクセシビリティにも気を使ったFlashアプリケーションデザインについて考えてみたいと思います。

 というのも、ユーザーに配慮したユーザーインターフェース設計について論じていると、実はアクセシビリティにもかかわってくる部分が多々あるからです。この機会に、多くのFlashクリエーターの皆さんに、アクセシビリティを意識していただくことができれば、とてもうれしく思います。

 ところで、アクセシビリティとは何でしょうか?「アクセシビリティ(accessibility)」とは、「access」+「ible(の名詞形)」であり、「自らアクセスして利用できるかどうか?」を意味します。Webサイトにおいては、例えば以下のような人でも自らアクセスして利用できるような配慮が大事です。

・古いパソコンやブラウザを使っている人
・加齢や疲労で小さい字が読みにくい人
・けがでマウスが使いにくい人
・色の識別が困難な人
・支援技術(音声ブラウザやスクリーンリーダー)を使っている人

 ユーザビリティが「特定のユーザーが特定の目的を達成し満足できたか」という指標であるのに対し、それ以前の問題として「Webサイトの情報に、まずはアクセスすることができるか?」という指標がアクセシビリティです。その意味でアクセシビリティは、Webにおける「ユニバーサルデザイン」とも言えます。

 ユニバーサルデザインフォーラム(http://www.universal-design.gr.jp/)の調査で、「消費者の約7割が、ユニバーサルデザインに配慮した商品や施設、サービスを利用したいと思っている」というデータもあり、ユニバーサルデザインに配慮した製品が好まれる風潮もある昨今、Flashアプリケーションの設計においても、アクセシビリティはぜひ積極的に取り入れていただきたい考え方です。

なぜ、アクセシビリティへの配慮が重要なのか?

 一般的にWebサイトは、ユーザーが自身の目的を達成するための「手段」です。目的に到達することができるユーザー数を、特に必然的な理由もなく「手段」が障壁になってしまうことで減らすことは、マーケティングツールとしてのWebサイトという観点では、極力避けたいものです(ビジネスの世界で言うところの「機会損失」)。だからこそ、ユーザビリティについて考えるのと一緒に、アクセシビリティにも十分配慮することが求められるのです。

 よくある誤解として、「アクセシビリティに配慮したWebサイトのデザインはかっこわるい」というものがあります。たしかに、アクセシビリティ重視をうたっているWebサイトには、「かっこよさ」「クールさ」「美しさ」をないがしろにしているようなデザインのものが多く見受けられますが、これはたまたま、それらのWebサイトの制作者にデザインのセンスがないから、と言えます。

 実際は、アクセシビリティに配慮している「から」かっこわるい、ということはありませんし、アクセシビリティへの配慮とかっこいいデザインを両立しているWebサイトも徐々にではありますが増えてきています。例えば、Flashとは直接関係ありませんが、CSS Beauty(http://www.cssbeauty.com/)などを見ると、Web標準に準拠した(その結果、ある程度のアクセシビリティを持った)Webサイトでも、魅力的なデザインのものがたくさんあることに気づかされます。

 また、アクセシビリティに配慮したWebサイトは、健常者や最新のインターネット環境を使っているユーザーにとっても利便性が高く、「手段」(道具)として良質なので、Webサイトのありかた自体が「クール」と言えるのではないでしょうか。

 次ページ以降では、具体的にアクセシビリティに配慮したFlashアプリケーション設計について紹介します。

著者
Kaz@Website Usability Info
数々のWebサイトプロデュース、情報設計、画面設計(UIデザイン)、Web制作/運用ガイドライン策定などを手がけ、現在はWebユーザビリティ向上を支援するサイト「Website Usability Info」を運営。得意領域は、ユーザビリティ、アクセシビリティ、情報デザイン(インフォメーションアーキテクチャ)、Webライティング、といったあたり。http://website-usability.info/

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