Railsに変えてよかった!:iKnow!の場合
開発の実際
iKnow!の開発がスタートしたのは、ちょうど2006年1月ごろでした。当時社内にはRails経験者はほとんどいませんでしたが、社外の優秀なRuby on Railsエンジニア数名に協力を依頼しました。開発を初めてから半年後の6月には、α版のiKnow!が完成しました。
その後テストユーザーに使ってもらいながら、ユーザーインタフェースや追加機能を仕上げていき、10月には正式にサービスをリリースすることができました。これは当初予想していたよりはるかに速いスピードで、Railsを選択して間違っていなかったことを確信しました。
いまでは世界各地から優秀なRailsエンジニアが集まり、2008年11月現在は10名ほどのエンジニアチームで開発を継続しています。
現在はおおよそ2週間に一度のペースでバグ修正や機能追加/改善を繰り返しています。この人数でこのペースを維持していくのは決して楽ではないと思われるかもしれませんが、今のところ特に大きくペースが遅れるようなことはありません。
この開発ペースの維持や、課題の管理のコツ、モチベーションの維持などについては、「【Webデザインワークフロー】iKnow!の作り方(http://www.thinkit.co.jp/article/111/1/)」(英語版「【Web design work flow】How to make iKnow!(http://www.thinkit.co.jp/article/121/1/)」)で詳しく解説していますので、興味を持たれた方は、ぜひそちらを参考にしてみてください。
1つの問題点
最後にRailsを選択した結果、困ったことや問題点についてもご紹介します。
Cerego Japanでは、常時新しいRailsエンジニア(特に日本人!)を募集しています。Cerego Japanのエンジニアには、Ruby on Railsのプログラミングスキルのほかに、主要サービスのAPIやSemantic Web、OpenID、OAuth、OpenSocialなど最新のWeb動向をきちんと把握して、次に進むべき方向を考えられる能力が求められます。また社内のエンジニアは大半が外国人なので、最低限の英語力も必要になってきます。
海外ではRailsエンジニアを採用することはそれほど難しくないのですが、日本のRailsエンジニアはそもそもの母集団サイズが小さい(?)ようで、今のところなかなかわれわれが求めているスキルを持つ人に巡り会うことができていないのが現状です。
つまり、Railsエンジニアの絶対的な数が不足しているので、人材確保が難しいということが問題なのですが、この点については、日本のRailsエンジニアが増えてくるにつれて、徐々に解決されるだろうと期待しています。