Flashを使ったソーシャルなサイトを探訪する
Flash+Webアプリケーションフレームワークでできること
本連載ではFlashを使った動的なコンテンツの作り方を解説します。YoutubeやLastFMなどの動画・音声アップロード系サイトを、Flash+バックエンドシステムを使用して、どのように作るのかを全4回にわたって紹介します。
例えば、ユーザごとにFlashコンテンツの内容を変えたり、検索結果をFlashコンテンツに反映させたい場合、筆者ならバックエンドシステムのフレームワークにRuby on Railsを使い、Flashと連携させることによって、データベースと連動したコンテンツを作成することが可能です。
第1回目の今回は、簡単なFlashの現状とFlashを使用している魅力的なサイトを紹介します。Flash+バックエンドシステムで、どのようなことができるかを見ていきましょう。
Adobe Flashは非常に表現力が高く、使っていて楽しいソフトウェアです。Flashで制作していると「あれもできる、これもできる、ああ、全部できるじゃないか!」とうれしい気持ちになるのは、筆者だけではないでしょう。制作者が理想とするようなサイトを作ることができる夢のソフトウェアです。
そんなFlashも活躍する場が少しずつ減ってきているような気がします。以前リッチコンテンツといえばFlashの独壇場だったのですが、近年はAjaxに押されつつあり、Webページをインタラクティブにする手段としてFlashではなく、Ajaxが採用される場合が多くなりました。
筆者の記憶だとGoogle Mapsの登場が転機だったと思います。「Googleが新しいマップを発表したのか」「へー、あれ?これFlashじゃないの!」「JavaScriptなの!」と言う感じで、非常に衝撃的でした。それ以降は「Flashではなく、Ajaxで作ろうよ!」みたいな流れに完全に変わってしまい、少しFlashもトーンダウンしたように思えました。
Flashを使った魅力的なコンテンツ
Ajaxに傾いていると思われる世の中ですが、Flashが廃れたということはまったくなく、むしろAjaxとFlashとの住み分けがはっきりしてきました。
AjaxでできることはAjaxで行って、Flashでしかできない特殊なインターフェースや音、映像を扱ったサイトなどはFlashで作るという傾向になってきています。ですので、以前に比べて現在は中途半端にFlashを使ったサイトは少なくなり、より魅力的なFlashサイトが増えてきています。
例えばYoutubeやニコニコ動画など映像系のサイトや、英語学習のためのコミュニティーサイトであるiKnow!などはFlashが使われています。このようなFlashの性能をフルに生かしきっていて、かつバックエンドのシステムとスムーズに連携しているサイトは非常に魅力的なものになっています。
今回は、そのようなサイトの中から、いくつか紹介していきたいと思います。「Flash+Webアプリケーションフレームワークでこのようなことができるのか」ということを実感してみてください。