カスタムクラスの作成とMouseEvent
イベントリスナー
では、ソースを見ていきましょう。まずはクラスと同名のButtonAction()メソッドからです。クラスと同名の関数はコンストラクタと呼ばれ、オブジェクトのインスタンスが生成された瞬間に実行される特別な関数です。この中では、init()のみを実行しています。
次のinit()メソッドのソースはリスト1のようになっています。
まず、buttonModeプロパティですが、これはインスタンスにマウスカーソルがのった時、指カーソルに変更するかどうかをブーリアンで指定できます。次の行からは、いよいよイベント処理にはいっています。
addEventListener ()メソッドはEventDispatcherクラスから継承されているメソッドです。このメソッドはイベント発生時に呼び出される関数(リスナー関数)を登録できます。第1引数にはイベントタイプを、第2はリスナー関数を指定します。addEventListener()には第5までの引数がありますが、そこまでは触れません。詳しくは、Flash CS3のヘルプをご覧ください。
ここでは3つのリスナー関数をそれぞれ登録しています。最初のaddEventListener()ではマウスオーバーイベント(マウスカーソルがインスタンス上にのった時)を、2つ目はマウスアウトイベント(マウスカーソルがインスタンスからはずれた時)、そしてクリックイベント(インスタンスを左クリックした時)です。これらのイベントを参照するためには、先ほども使用したimportを使ってMouseEventクラスを読み込む必要があります。
リスナー関数
リスナー関数とは、イベントが発生した時に実行される関数のことで、必ず引数にイベント型を指定しなければなりません。ソースの場合では MouseEventを指定しています。この時指定した引数eは、イベントオブジェクトとなり、さまざまなプロパティを指定して参照することができます。そのひとつが、サンプルでも使用しているtargetプロパティです。このプロパティはイベントが実行されたインスタンスを返します。サンプルでは、そのインスタンスに対して、MovieClipクラスのgotoAndStop()メソッドを実行しています。
今回はボタンということで、MouseEventクラスを使用しました。MouseEventクラスにはCLICK、ROLL_OVERなどのほかにも数多くあり、指定することが可能です。イベントの種類には、MouseEventのほかにもシステムイベントとしてEventクラスが代表されます。システムイベントとは、クリックやマウスオーバーなど、ユーザー側は任意で起こすイベント(ユーザーイベント)の逆でシステム側、つまりFlash側に任意に起こるイベントのことです。代表的なものに、ENTER_FRAMEなどがありますがそれは次回、サンプルを交えて詳しく解説していきます。