カスタムクラスの作成とMouseEvent
ボタンを実現するには
前のページで、リスナー関数内でgotoAndStop()メソッドを使っていました。このメソッドは、対象のMovieClip内の任意のフレーム番号またはラベルに、タイムラインが停止した状態でジャンプできるメソッドです。つまり、ボタンが押されたら、タイムライン上のそのフレームにジャンプするよう、命令しています。
では、このメソッドで引数としてわたしている「down」や「up」、「over」といったものはなにかというと、ジャンプ先のラベルの名前になります。ラベルとは、フレームに割り当てることのできる名前で、gotoAndSop()はフレーム番号を直接わたしても問題ありませんが、その場合フレームを入れ替えたい場合などにわざわざこのメソッドを書き換えなければなりません。ここでラベル名を指定することで、仮に入れ替えることがあったとしても、gotoAndStop()はフレームラベルを参照するので、スクリプトを編集する必要がなくなり、効率的です。フレームラベルの指定は、図3のようにプロパティパネルから、任意のフレームを選択して設定することができます。
サンプルでは通常用、ロールオーバー用、クリック用にわけ、それぞれフレーム名をつけています。1フレーム目にはstop()が記述されているのみです。もしstop()を実行しなかった場合、MovieClip内のタイムラインが再生されてループしてしまいます。stop()メソッドを実行することで、1フレーム目で止めておくわけです。
MouseEventクラスのパブリックプロパティ
サンプルではtargetプロパティを使用して、イベントが発生したボタンを取得していました。このように、MouseEventクラスにはほかにもさまざまな情報を取得するためのプロパティがあります。その一部を紹介しましょう。
altKey、ctrlKey、shiftKeyは、イベント発生時にそれぞれのキーが押されていたかをブーリアンで取得できるプロパティです。
if (e.altKey) {
//altKeyが押されていた時の処理
}
以上のようにif文で条件指定をすることにより、altKeyが押されていた時の処理などを設定できます。設定を反映したサンプルのASファイルはこちらからダウンロード(http://www.thinkit.co.jp/images/article/78/3/7832.zip)できます。(7832.zip/0.568 KB)。
stageX、stageYは、グローバル座標を基準とするイベント発生位置のX座標・Y座標を取得できます。グローバル座標とは、ステージ全体から見た座標系のことで、ステージの左上を基準点とします。反対にインスタンス内の座標を基準とするローカル座標があり、こちらはlocalX、localYで参照できます。
今回は重点的にユーザーイベントを中心にお話ししました。次回からは、システムイベント関連に触れていきたいと思います。