自然とリンクが集まるWebサイトの作り方

2009年1月30日(金)
毛塚 智彦

コンテンツの質を上げることこそが最良のSEO

 今回も、GoogleのSEOスターターガイド(http://googlewebmastercentral.blogspot.com/2008/11/googles-seo-starter-guide.html)を参考に、Webサイトのプロモーション方法について紹介していきます。前回までは内部最適化について説明してきましたが、今回は外部最適化のための手法について取り上げたいと思います。

 相当大きなサイトを運営していない限りは、ある程度、外部からリンクを集めないとスモールワード以外で上位に検索表示されることは難しいでしょう。そのために多くの人がほかのサイトに相互リンクをお願いしたり、似たテーマのWebサイトを自身で作成するなどして、リンクを貼(は)りあうことをします。しかしながら、そのような手法は労力がかかりますし、また自然ではないリンクの集め方になってしまうことがあります。

 多くの人にリンクを貼(は)ってもらうための一番良い方法は、良質なコンテンツを用意して、それを適切なユーザーに見てもらうことで自然と関連したサイトからリンクが集まるようにすることです。さらに、あなたの作ったコンテンツが広がりやすい仕組みもあわせて用意することで、多くのWebサイトで紹介してもらえるようになり、連鎖的にリンクが増えていきます。

具体的にどうすればいいのか?

 それでは、どうすれば良質なコンテンツを適切なユーザーに見てもらうことができるのかを紹介します。ポイントは以下の通りです。

・ターゲットを絞る
・とにかくわかりやすくメリットを伝える
・適切なデータ形式で情報を提供する
・適切なチャンネルでプロモーションする
・似たテーマを扱ったサイトやコミュニティーと交流する
・ブログを開設する

 まず、ターゲットを絞ったコンテンツを作ることで、適切なユーザーに見てもらうことができるようになります。仮に、検索回数が少ないスモールワードだったとしても、検索で上位表示されれば少しは集客できます。しかも、複合キーワードのほうがそのテーマに関心の高いユーザーを集めることができます。ターゲットを絞らず大きなキーワードを狙っても、上位表示しづらいのでなかなか見てもらえません。まずはスモールワードに特化して、そのキーワードに関心を持っている人に見てもらうことを考えましょう。

 また、せっかくいいコンテンツを作っても、読まれなければ広がりません。とにかくわかりやすくすることを心がけましょう。読者にとってどんなメリットがあるのかが一目でわかるような直接的な見出しやタイトルをつけるようにしましょう。

 同じ情報だとしても、通常のHTML内のテキスト、PDF、スライド、音声、動画など、さまざまな伝達手段があります。どの伝え方が適切なのかを考えてください。特定の環境によっては見づらいデータもありますので、1つのデータ形式だけでなく、いくつか用意しておくようにしましょう。

 せっかくターゲットを絞って良いコンテンツを作れたとしても、ユーザーに見てもらえないと広まりません。適切なプロモーションをして情報を届けましょう。また、ターゲットとしているユーザーにどのようにアプローチすれば良いのかを考えましょう。携帯、オフラインも含めて総合的に検討すると良いでしょう。

 例えば、Twitterを使ってプロモーションしたという事例をいくつか見かけたりしますが、特に日本ではTwitterのユーザーはまだ偏っているのが現状だと思います。Twitterのことを知ってすらいないユーザーに対して、Twitterを使ってWebサイトを広めようとしても難しいでしょう。あえて極端な例を挙げましたが、同様のことがブログ、SNSなどのソーシャルメディアを活用したマーケティングなどにも言えます。まずは本当にターゲットとしているユーザーがそのメディアを見ているのかを確認することが大切です。

 自分のサイトと似ているテーマを扱ったWebサイトやコミュニティーとコミュニケーションをとることで、Webサイトに興味を持ってくれそうなユーザーに効率的に情報を伝えることができます。また、どんな話題が注目されているのかをチェックすることで、どんなコンテンツのニーズがあるのかをチェックすることができて、新しいアイデアを思いつくきっかけになります。直接的に関連したWebサイトが見つからないときは、各種サイトやソーシャルメディアの媒体資料をチェックしてどういった属性のユーザーが使っているのかを確認して、できるだけ近いユーザー層のサイトとコミュニケーションをとりましょう。

 Webサイト内にブログを作って、新しく作ったコンテンツについて告知することも手法の1つでしょう。すでにWebサイトをチェックしてくれているユーザーに更新情報を伝えるのに役に立ちますし、RSSによってほかのWebサイトで情報が活用される機会を増やすことができます。

 小手先のテクニックによるSEOは長続きしないので、コンテンツを充実させて適切なユーザーに見てもらうことでの自然なSEOを心がけましょう。

【参考文献】

「Search Engine Optimization Starter Guide」(http://www.google.com/webmasters/docs/search-engine-optimization-starter-guide.pdf)(アクセス:2009/1)

サイトエンジン株式会社
早稲田大学理工学部卒業。ドロップシッピングを行う株式会社もしもで1年間マーケティングと広報の担当を勤めたあと独立。サイトの売買と賃貸などを中心としたサイトエンジン株式会社を立ち上げる。話題になりつつあるものを調べて複数のブログ(http://www.socialmediamarketing.jp/)にまとめている。http://www.siteengine.co.jp/

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