それはVista Ultimateに隠れていた
ここはどこ、ワタシは誰
このうち、「Korn Shell」を選んでみました。黒地に白文字のウィンドウが立ち上がります。
プロンプトが「$」になっていて、確かにUNIXのシェルくさいです。しかしここは一体どこで、何さまのつもりでログインしているのでしょうか。本当にUNIX互換ならこれを何とする、と「pwd」と打ってみました。
「/dev/fs/C/Users/noniko」と返ってきます。理解したらしいです。でもそれってどこ?どこかを知るには、そこに何があるかを調べることです。「ls」と打ってみました。
「おわッ」
と思わず言うくらいワラワラと表示された結果は、なーんだ自分のホームフォルダ内のファイルでした。ええもう隠しファイルも「スタートメニュー」みたいな日本語フォルダも全部です。
そこで「whoami」と打つと、Windowsにログインしている自分のユーザ名が。
そして「mkdir work」では、ホームフォルダ「c:\Users\noniko」の下に「work」というフォルダが作成されたのが、Windowsのフォルダウィンドウからも確認できました。
ホホウ、このシェル、本気でシステムを操作する気らしいです。
インストールされたSUAとは
以上、本記事では「サーバOS」というテーマなのにもっともサーバらしくなさそうなOSの1つWindows Vistaに、なぜかついている「SUA」ほかUNIX対応のいくつかのサービスを取り上げ、機能を検証することにします。
今回、「SUA」を、スットコドッコイな過程はありましたがナントカ無事に導入したしめくくりとして、それがどこにインストールされたのかを確認しましょう。
それはズバリ、「c:\Windows\SUA」です。これを開けるとまさに「bin」「etc」「usr」などのフォルダがあります。「bin」フォルダにはUNIX系のシェルコマンドがたくさん入っています。
これらのシェルコマンドをSUAのシェルで使う場合、すでにコマンドパスはシステムに登録されています。
シェル上で「echo $PATH」と打つとそれらが確認できます。「/bin」「/opt/gcc」などが登録されており、さらに「/dev/fs/C/Windows/System32」などのWindowsのシステムフォルダにコマンドでアクセスできるようになっているのもわかります。このように、「/dev/fs/C/」は実は「Cドライブ」のSUA上での呼び方なのです。
次回はこのシェルを使って、UNIX的なシステムやファイルの管理がホントに、いえどのようにできるのか、検証します(えらそうだ)。