PRサイト運用時に知っておきたいこと

2009年2月25日(水)
原田 敬士

ユーザーは再度訪れることもある

 せっかくPRページに訪問してもらったユーザーが離脱した場合、ユーザーに対して、何もしないで離脱させてしまっているようなことはないだろうか。たしかに離脱するユーザーに対して、それ以上の対応はできない。

 だが、Cookieを利用して、ユーザーがPRページに訪れたキーワードや日時、使用した検索エンジンなどの情報は保持することは可能だ。これらの情報を再利用して、再度PRページやオフィシャルなページに訪れた際に、表示するページをより遡及(そきゅう)力のある内容に変更したりすることが可能である。

 ユーザーとの接点が、それっきりではなく、再度訪れる可能性も考えて、ユーザーの利便性を向上する仕組みや、ユーザーのより求めている情報を提供する仕組みを構築することで、再び訪れたユーザーをつなぎとめることができる。

 例えば、PRページの検索で利用したキーワードを元に、オフィシャルサイトにSEO対策などを行った場合、遷移してきたユーザーに対してそのキーワードに沿った内容をページの中に表示するのも、非常に遡及(そきゅう)力があり有効な方法だ。キーワードをうまく利用することで、普通に訪れたユーザーよりも、より知りたい情報をいち早く提供することが、今後のレスポンスの向上につなげる要因の1つである。

 このように、訪問した際の情報を積極的に二次利用し、再度訪れたユーザーのレスポンスを向上させる設計、実装を行うことが重要である。

PRページもオフィシャルページも大切なことは同じ

 PRページもオフィシャルページと同様に、ページ単位で最適化を進めていくのが良い。

 まず、効果測定をきちんと行い、問題点を可視化する。その可視化された問題点に対して、個別に分析を行い、対応していく努力が必要である。例えば、入力フォームであれば、先ほどのEFO対策を行い、離脱率を日々検証していく。一定の閾値(しきいち)を超えるようであれば、さらなる対策を検討する必要があろう。

 そういった個別の対応を「スピード感」持って積極的に進めていくためにも、自社内のリソースだけでなく、ASPサービスも選択肢として取り入れていく柔軟な姿勢が重要である。筆者が携わるWebチームでも、プロジェクトによって外部のパートナー企業との協業を積極的に行い、「スピード感」を出している。ぜひ、ざまざまな選択肢を検討していただきたい。

 最後に、本記事をきっかけに良いPRサイトやPRページが1つでも多く生まれることを願っている。また、本記事を通して情報交換のきっかけにもなれば幸いである。

株式会社神戸デジタル・ラボ
2006年株式会社神戸デジタル・ラボ(KDL)に入社、ビジネス企画推進部長。大学卒業後、生命保険会社の企画部門、映像関連ベンチャー企業の新規事業やコンテンツ事業の統括を経て、KDLにてWeb関連プロジェクトのプロジェクトマネジャーや新規事業立案を行う。http://www.kdl.co.jp/

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