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サーバー統合と仮想化によるITコストの削減

2009年7月1日(水)
廣澤 純/渡邉 利和

 企業にとってのITコストの削減は、何も不景気だから改めて考えることではない。とはいえ、100年に一度の経済不況といわれるなかで、その圧力がいっそう強まっているのは確かだろう。

 企業がコスト削減を図るときに、その削減対象となるのは、人件費、広告宣伝費と並んで、ITコストが挙げられることが多い。いまだに、業務の合理化手段のひとつではあっても、戦略的な事業目標達成の武器とはなっていないということだろう。事業部門の生産性の向上や競争力の向上にITを生かすべきだという意識はあっても、なかなか現実のものにはならないのが実情のようだ。それゆえに、ITの経費はコストであって、投資とはみなされていない。

 経営層の認識がそうした状況だと、IT部門の対応も型にはまったものにならざるを得ない。経費削減といわれれば、新規サーバーの導入を見送り、既存のサーバーシステムをあと2年くらい使い続けようとか、新しいプロジェクトは一時棚上げするというのが、一般的な考え方かもしれない。実際、IDCの2009年6月1日の国内サーバー市場動向の発表では、「2009年第1四半期市場規模は、前年同期比16.6%減の1,559億円」となっており、明らかにサーバー売上は減少している。経営側から見れば、一定のコストが下がり、損益計算書の上でつじつまが合えばよいのかもしれないが、こうしたITコストの削減手段は、意外にリスクの大きい選択なのである。

コスト削減の落とし穴

 「企業が成長を続けるには、新しいプロジェクトにチャレンジし続けなければならない」

 株式を公開している企業の経営者であれば、おそらくこれを否定する人はいないはずだ。ところが、企業の成長を支えるはずのIT基盤の新規導入に関しては、コスト削減を名目に比較的安易に棚上げされたりする。しかし本来実施すべきサーバーなどの入れ替えが行われないということは、新しいビジネスに進むことができない、あるいは既存のシステムに問題が発生する可能性も生じる。いざビジネスチャンスが到来したときに、迅速な対応ができないことは、企業の成長
という意味でもマイナス要因となるだろう。

 こうしたサーバーの延命利用で最近よく話題にされるのが、IT基盤のサステナビリティ(環境を破壊することなく資源利用を持続可能であること)という考え方だ。たとえ予算が削られても、サービスの低下を招いてもかまわないという経営者はいないはずだ。しかしそうは言っても、今まで使ってきたサーバーシステムには、当然古いシステムの問題点がある。

 たとえば、それを使い続けることによって新しいサービスに適正なパフォーマンスを提供できるのか。増加するデータ量を問題なく処理できるのか。また、メンテナンスという点から言えば、古くなるほど保守料は上がり、パーツも手に入りにくくなり、そもそも修理自体ができなくなる可能性もある。つまり、古いサーバーシステムを使い続けることは、サステナビリティという面では妥当とはいえない。企業の成長基盤として機能を維持するためには、段階的なハードウエアの入れ替えが必要条件だといえる。

 とはいっても、投資の余力がなければ、リスクはあっても古いシステムを使い続けるしかないと考えるかもしれないが、それは最近のハードウエアの性能向上(価格性能比)を無視した判断と言わざるを得ない。Intel Xeon 5500番台を例にとれば、3年前のラックサーバーの約15倍、1世代前の機種と比べても約2倍の性能を実現している。また、電力効率も高まり、これによりエネルギーコストや運用コスト、ソフトウエア費用の削減につながり、新規サーバーの導入コストを素早く回収しTCOの削減に貢献できるのだ。

 より具体的な事例としてIntelから公表されている予測数値によれば、2005年にシングルコアのXeonプロセッサ搭載サーバーを184台を導入している場合、この184台全部をXeon 5500番台搭載サーバーに更新すると、性能は最大9倍になる。9倍になるということは8倍分の性能は新しい仕事を割り当てることができる。性能向上の余力があれば、これまでキャンセルされていた新しいプロジェクトを進めることが可能になる。さらに、年間エネルギーコストは18%削減可能だ。

 コスト削減という観点からは、もし性能をそのままにするなら、サーバーの台数は184台から21台に減らすことができる。これは、データセンターのフロア面積が削減できるとともに、台数の減少によって保守にかかるコストも下げられ、年間エネルギーコストは90%削減できるというように、TCOは大幅に削減される。試算では、サーバーの更新費用を、最短8か月で回収できるという(図1)。

著者
廣澤 純/渡邉 利和

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