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| サーバの台数を減らせ | ||||||||||||||
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XMLデータベースに要求されているのは、単に大きなデータを高速にクエリする能力ではない。性能が足りなくなった場合にはサーバを増設して改善するスケールアウト能力は必須の機能といえる。 しかし、だからといって無限にサーバを増やし続けるわけにもいかない。確かにサーバの値段は劇的に低下しているが、サーバを運用するにはそれなりの管理コストが発生するのである。それゆえに、XMLデータベースにはサーバの台数を増やさずに大量のデータを高速処理する能力が求められる。 このことは、本連載で扱うニーズがごく普通の組織のごく普通の業務の中にも多数眠っていることから考えても容易に理解できるだろう。 例えばオフィスの片隅に置かれたサーバ1台で業務をまかなっている組織に、いきなりサーバを10台置けばこの業務も情報システム化できます…といっても物理的に無理があるだろう。 サーバの台数を増やさずにクエリを高速処理する性能も、XMLデータベースに要求される(これが今回の第4の山場となる)。 ![]() 図4:第4のポイントは性能 |
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| コスト意識を持とう | ||||||||||||||
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実は、ここで述べたような条件を満たすXMLデータベースソフトは高価なものが多い。 最先端の高度なソフトといえば、オープンソースで優秀なソフトが無料で入手できる…という印象を持っている読者もいると思うが、残念ながら多くの利用者に待望されつつも、決定版と呼べるだけのオープンソースのXMLデータベースはまだ出現していない。 では製品として提供されるソフトはというと、いずれも最低でも数百万円からという値段が付いている。 とはいえそれがもたらす効能からすれば、この価格はけして高いものではない。むしろ、安いとすらいえるだろう(これが今回の第5の山場となる)。 もちろん価格は安いに越したことはない。エントリー価格がこれでは試すこともできないであるとか、小規模案件で試しに使ってみることもできない…といった不満はあり得るだろう。 しかし試用については、無料で入手できるサンプル版を提供する場合などもあり、それらを活用することができるだろう。特にNeoCoreXMSの無料フリー版となるXprioriは、データベースサイズや商業利用に対する制限はあるものの、自由に使って試すことができるのでお勧めである。 ![]() 図5:第5のポイントはコスト さて、XMLデータベースの価格に関しては、利用者が増えればそれに応じて下がってくるのではないかと考えている。一度使うと手放せないともいわれるXMLデータベースなので、利用者が増えることは間違いないと考える。現在は、まだ高価すぎるケースであっても、将来的にはXMLデータベースを採用できる時代が来るだろう。 |
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| 終わりに | ||||||||||||||
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3回にわたってXMLデータベースについて解説してきたが、結論はシンプルである。 第2世代のスキーマレスXMLデータベースは、これまで顧みられることがなかった多くの潜在的なニーズを満たし得る可能性がある。 そのようなニーズは、おそらくRDBですでに満たすことができたニーズよりも多いかもしれない。つまり、まだまだこれからである。 その際、最も重要なことは、変化や曖昧さといった人間や社会の特徴を正面から受け止めてシステムを構築することである。変化や曖昧さを排除しようとしてはいけない。それは、当然あるべきシステムの一部なのだ。 かといって秩序を打ち立てようとする努力を放棄し、すべてを成り行きに任せる堕落も避けねばならない。それは破滅の最短コースである。秩序にも混沌にも堕落せず、その中間領域に踏みとどまることでのみ、スキーマレスのXMLデータベースはその素晴らしい効能を発揮してくれるだろう。 |
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